悪ガキ物語~第8章 愛すべき悪ガキ達の心~その⓵ | 子ども達と自然に暮らそ!

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第8章 愛すべき悪ガキ達の心

冬休みの間、悪ガキ達はうちに来なくなっていました。

クリスマスやお正月に

買ってもらったゲームでゲーム三昧だろうな~と、

思っていました。


三学期も始まり、しばらくすると、

なんの前触れもなく、再びあらわれた悪ガキ達。


「久しぶりだね~。ゲームばっかりしてたんじゃないの?」

って言うと、

「テストがあってさ~、

テスト終わるまで遊んじゃダメだって親に言われてて

来れなかったんだよ。今日やっとテスト終わったんだ!」だって。


ちょっと意外だった。

「でも、お母さん見てないときはゲームしてたよ。」

まあ、そうだろうね。


そんな彼らについて、少し思うところがあります。


言葉遣いも態度も乱暴で、

それまで平和に遊んでいた子ども達を押しのけ、

ここは自分達の遊び場だぞ!って言わんばかりに

好き勝手にする。ものは壊すし、

大工道具は出しっぱなし。

けんかして切れて馬乗りになって殴る蹴る。

大人が居ないときに、勝手に火をおこしてたき火してたり、

とにかくすごい子ども達。


でも、一方で、憎めない子どもらしさと、

遊びを作り出すことに対しては天才的な才能があるのです。


大人では考えつかないアイディアをつぎつぎ出して、

びっくりするようなことをする子達なんです。

彼らがいることで、遊びは飛躍的におもしろくなり、

刺激的になるのです。

そしてなんと言っても、かわいげがある。

そんな愛すべき悪ガキ達ですが、

共通することがあります。

それは、お父さんがめちゃくちゃ怖いらしいと言うこと。

お父さんが怒ると手や足が出る。

だから、お父さんのことは、ものすごく怖がっている。

でも、そのせいで、腹が立ったり、

自分の思い通りにならないと、悪ガキ達も手や足が出ます。

だって、怒ったときは、殴ればいいってからだで覚えてきたんですから。

「顔はやめなさい!」というと、

「だって、俺のお父さんだって、おこると顔蹴るよ」って。

昔のお父さんはよくげんこつで殴ったりした。

でも、子どもを思えばこそという気持ちもよくわかった。

お父さんは多少威厳がある方がいいのかもしれない。

でも、しつけのためでなく、

かっとなって振るうげんこつでないことを祈ります。

ただ、彼らの話から、

自分のお父さんはこんな仕事してるんだぞ、

すごいんだぞ!と、誇りを持っているようにも思います。


そして、そんな彼らも、

お母さんのことは大好きなのがわかります。

4歳の息子が私に甘えておんぶしてくると、

「いいな~。でも、おれ、あかちゃんいるから、

甘えないんだ。お母さんにくっつくと、

あっちいってって言われるし。」って。

ホントは甘えたいんだな~って、

ちょっとせつなく思います。




最初は乱暴な子達が来て、

困ったな~って思ったけど、

彼らを見ているうちに、

彼らが愛おしくて仕方がなくなりました。

悪ぶってるけど、子どもらしくって、

口も悪いけど、カラダで体当たりしてくるし。

4,5年生だけど、まだほんとは親に甘えたい。

でも、それが出来ない。甘えたいなんて、

かっこわるいとこ見せたくないから、

精一杯かっこつけて、悪ぶって、

強く見せようとしているのがわかってしまうと、

強がってる彼らが、かわいく見えて来ちゃいます。

毎日忙しくって、子どもも大きくなってきたし、

手も離れたから大丈夫。

もう自分で何でも出来るでしょ、って思うけど、

いくつになっても、

自分のこと大切にしてくれる人がいるって事が、

子どもにとって、大きな安心感と、

情緒の安定に大きく関係していると思うのです。

手をかける必要はない。

目をかけ、こころをかけてあげて欲しいのです。

子どもの出来ないことばかりに目を向けず、

出来ることを認めてあげて欲しいのです。

子どもはみんな認めて欲しいと思っています。

「お母さん、みてみて~!」

「こんな事出来たよ!すごいでしょ!」

「俺の方がもっとこんな事もできるもんね!」

出来ることを認めて欲しくって、

自分を見て欲しくって、そこで認めてもらえたら、

もっとすごい次なる事に挑戦できる。

そうしてどんどん自身をつけて、

自己肯定感が養われていきます。

今の日本の子ども達は、

自己肯定感が世界の中でも低いと言います。

小学生でも「ムリ~!」

「そんなのできない~」と言う子が多いです。


挑戦する前に、

「そんなのムリでしょ」ってくじかれてしまった。

挑戦しようにも、挑戦する場面がなかった。

やったけど、認めてもらえなかった、

そんなことって笑われた。


いろんな原因があるとは思うけれど、

小さいうちに、やりたい気持ちを受け止めて、

ちょっとだけサポートしてあげて、

『たくさんの挑戦して出来た』経験を

させてあげて欲しいと思います。


「危ないから止めなさい!」

「そんなムダなことしないの!」

「そんなに汚して!誰が洗うと思ってるの!」

そんな言葉をぐっと飲み込んで、

子どもの可能性に目を向けてあげて欲しいと思います。


子どもはまっすぐ歩きません。

早く行きたいのは大人の都合。

子どもには子どもの時間が流れています。

寄り道しながら、泥んこになりながら、



大人から見ると無駄なことをいっぱいやりながら、


新たな発見をし、いくつもの出来た!を経験します。

どうかその大切な時間を奪わずに、

大切に見守ってあげてほしいと思います。。