相談先を間違えないため(2019/6/2)
みなさん、ごきげんよう。
放送前に見かけ、みなさんにも広く知っていただきたいネット記事をご紹介させていただきます。
記事では、最近流行りの退職代行、それを弁護士資格を持たずに行う業者があり、
その上、法律、特に労働法や民法に関する最低限の知識すら有さず顧客に対応し、
その結果、顧客自身が多大な損害や迷惑を被ってしまうという事案があるそうです。
わたくしも、お金をいただいてご相談いただく身ですので、
わたくしの相談先としての力量を測っていただける様、
さとう社会問題研究所のサイトで経歴や実績、
このブログやサイトのコラムや請願書を公開させていただいておりますが、
最終的には、みなさん自身にご判断いただく事になります。
そこで、この記事を受け、こちらでは、
最近、ご質問いただく事も多い、「不幸になる考え方、貧乏になる考え方」の観点から、
相談先を選ぶ際、特にご注意していただきたい大きなポイントを2点、お伝えさせていただきます。
1、料金と能力は無関係
これは、近年のデフレや日経平均がバブル前の水準に戻らない事など、
日本の社会、経済の根本的な問題に関係しています。
特に、「価格と品質は正比例する」と考えているならまだ良いのですが、
「価格と品質は反比例する」とお考えになっている方が多々見られます。
つまり、「安い物の方が品質が良い」という考え方です。
2、料金と人間性は無関係
これも、1、と同じですね。
お金に対する姿勢の問題です。
これも「価格と人間性は正比例する」と考えているならまだ良いのですが、
「価格と人間性は反比例する」とお考えになっている方が多々見られます。
「誠意を見せろと言って金を要求する」と言えば、大体、察しが付くと思います。
今回は、不幸になる考え方、貧しくなる考え方という観点から、
「価格と○○」という形で大きなポイントを2つだけ取り上げました。
さとう社会問題研究所の事にも触れられればと思ったのですが、
短くまとめたかったため、ご質問いただければ、
メルマガなり放送なりでお話しするかも知れません。
という事で、今回もこの辺で。
さとうかずや(さとう社会問題研究所)
『退職代行業者を使ったら、会社から損害請求も!? 無資格業者のトラブルが続出』
「仕事を辞めたいのに、なかなか言い出せない」――そんな人に代わって、退職の意を会社に告げてくれる退職代行サービス。メディアでも頻繁に取り上げられ、ブラック企業の対抗策として急速な拡がりをみせている。
しかしその実、闇は深い。
「実は以前から、弁護士の資格を持たない“非弁退職代行業者”によるトラブルは後を絶ちません。弁護士の資格を持たない無資格者が、報酬を得る目的で法律事務を行うことは非弁行為にあたり、禁止されています。にもかかわらず、これまでも多くの分野で『違法な非弁業者』が後を絶たず、逮捕されて罪に問われた事例もあります。
たとえば過去には、無資格業者が行っていた『インターネット上のネガティブ情報削除代行』が裁判所で『弁護士法違反』と判断されています。また、弁護士でないのに敷金返還請求を有料で行うサイトを運営していた業者が逮捕されたことも。このように、本来は弁護士資格が必要な法律事務を無資格者が報酬を取ってビジネスとして行うことは『違法』と判断されているのです。
ただ、『無資格ビジネス』も依頼者が結果に満足していればそもそも発覚しません。違法行為が発覚し、逮捕にまで至るのは、依頼者とトラブルになったから。表面的な浅い知識しか持たない『無資格者』が、依頼者を思わぬトラブルに巻き込んでしまうのは、ある意味当然であるといえます」
そう指摘するのは、数多くの退職代行案件を請け負ってきた嵩原(たけはら)安三郎弁護士だ。退職代行の現場を知り尽くす嵩原氏に、今起きている“リアルな事件”を聞いた。
引き継ぎが難航。会社に巨額の損害も
東海地方にある建設会社A社に務めていた内藤秀実さん(40代、仮名)の例を挙げよう。
当時、A社で公共工事の入札手続きを担当していた内藤さんは、ネットで目にした退職代行業者に依頼をした。業者はすぐに内藤さんの勤務先に電話をし、退職の意思を伝達。内藤さんは「今後、会社からの連絡には一切応じなくていい」と告げられたという。
しかし当時は人手不足もあり、入札業務に関わっていたのは内藤さんただひとり。内藤さんの携帯には会社から1日に数十件近く着信が残るようになった。
「電話、本当にでなくていいんでしょうか……」
不安になった内藤さんは依頼した退職代行業者に相談をした。だが、回答は「(電話には)出なくていい」の一点張り。
たしかに退職の意思は伝えられたものの、引き継ぎはまったくできていない。このままでは公共工事の入札に参加できず、A社に巨額の損失が発生してしまう──。
なぜこのようなことが起こるのか。前出の嵩原弁護士の解説はこうだ。
「無資格業者が報酬をもらって依頼者に代わって勤務先会社と交渉することや、依頼者に代わって勤務先とやりとりすることは、弁護士法によって禁止されています。だから無資格業者(非弁業者)のサイトを見ると『私たちは交渉しません。会社に伝言するだけです』と書いてあるわけです。
そもそもこの『伝言』自体も弁護士法違反ではないか、という指摘もありますが、それをさておき、退職代行の現場では、ただ『辞めます』と伝えて終わり、ということはほとんどありません。会社側も法的知識は不十分ですので、実際にはほとんどのケースで私たちは『会社に退職を認めさせる交渉や話し合い』を行っています。
また、退職が認められても、引き継ぎや荷物の処理、残った有給をどうするか? など話し合うべきことは多い。それに最近では、経営者層にも『退職代行』という言葉が浸透してきました。そのため、非弁業者が会社に連絡しても、『退職代行? ああ、どうせ弁護士じゃなかったら交渉できないんでしょ』と門前払いされる事例も出てきているようです。
このような場合でも、非弁業者は会社とのやりとりを『しない』、というより『できない』。その結果、必要な引継ぎができないまま放置されてしまう。そのことで会社に思わぬ巨額の損害を与えてしまうこともあるのです」
このケースの場合、入札手続き前日に内藤さんが弁護士に相談し、きちんと会社に引き継ぎをしたことで事なきを得た。しかし最悪の場合、損害請求訴訟に発展しかねない状況だったという。
有給もゼロ? 依頼者は不利な条件に泣き寝入り
すべてお任せあれ、と装う非弁業者の弊害は甚大だ。
「依頼者が会社から提示された不利な条件を飲まざるを得ないケースもある」
と嵩原氏も言う。
顕著なのは有給休暇の交渉。
そもそも有給休暇は6か月間、全労働日のうち8割以上出勤したら、10日が付与されるもの。その後は1年ごとに、最終的には6年6か月以上の勤務年数になったときは年20日まで増えていく。また、パートやアルバイトでも、勤務日数に応じた有給休暇が与えられる。
「実際にこのような法的な知識を持っている経営者は多いとはいえません。会社側から『うちの会社には有給休暇なんてない!』と言われたら、非弁業者はそのまま依頼者に伝えることしかできません。有給休暇がとれるように会社と『交渉』すると弁護士法違反となるからです。
そうしますと、退職代行業者は会社から言われたことをそのまま依頼者に伝えるしかなく、依頼者も言われたことを受け入れるしか術がありません。その結果、本来取るべき有給を取れないなど、一方的に不利な立場に追い込まれてしまう」
モンスター上司が深夜、実家を急襲。警察沙汰に!
また中には、話がこじれて警察沙汰になる場合もある。
パワハラで悩む運送業者勤務の高田千晶さん(30代、仮名)は、知り合いから教えてもらった退職代行業者に依頼した。しかし業者からの連絡に上司は激昂。その日の深夜、なんと高田さんの実家に酒を飲んで乗り込むというとんでもない行為に出た。
上司は老齢の母親とたまたま帰省していた姉を軟禁した上、自分と母・姉が写った写真を高田さんの携帯に送ってきたという。動揺した高田さんは退職代行業者に連絡するも、「私たちの業務範囲外です」との返答。止むを得ず高田さんは実家に急行し、上司と対面せざるを得ず、警察にも通報することになった――。
「さすがにここまでくると、乗り込んだ経営者に問題があることは明らか。ただ、世の中にはこうした非常識なブラック企業経営者もいます。だからこそ退職代行業者を使ってでも辞めたい、となるわけですが……頼った先が非弁業者では、残念ながら何も対応できず、自分でなんとかするしかありません」(嵩原弁護士)
「弁護士事務所と提携」は意味がない
ちなみに非弁業者の中には、
「●●弁護士事務所と提携」
「自社の顧問の弁護士を紹介します」
と言った風にHPで謳っているケースもある。ところが、これも落とし穴だ。
「弁護士と提携しているからきちんと対応できる、なにかあったら弁護士を紹介するから安心してくれ……と言いたいのでしょう。ところが、こうした業者に依頼したとき、弁護士自体は委任をうけていませんので、実際に電話をかけるのは弁護士資格のない人。これでは前述したトラブルに対応できるはずがないんです。
そもそも弁護士と提携しているとか、顧問を紹介するといった時点で法律的に問題がある。あまり知られていないですが、ビジネスの一環として、依頼者に弁護士の紹介をするのは弁護士法で禁止されている行為。実際に非弁の退職代行業者の顧問をしている弁護士に対して懲戒請求がなされたという事例もあります。弁護士会の判断が待たれます。
ユーザー目線でも、紹介料をとられるという“二重の支払い”を強いられますし、いいことは何もない。私のところにも非弁の退職代行業者を使ったがゆえに起きたトラブル処理の相談が舞い込むようになりました。相談窓口を作って対応していますが、正直、『こんなことがまかり通るのか』のオンパレードです。
私は皆さんに問いたい。『体の不調の相談を、わざわざ医師でない無資格業者に相談し、お金を払って治療を受けますか?』と。資格には、それを必要とするそれなりの理由があるのです」
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意を決して頼った退職代行という“蜘蛛の糸”が、頼りなく切れてしまう。残念ながら世の中には、そんな事例が頻発している。備えるべきは、正しい知識。くれぐれも非弁業者の網にかからぬよう、留意されたい。
【フォーゲル綜合法律事務所】
嵩原安三郎氏。’70年沖縄県生まれ。京都大学卒業後、’99年に弁護士登録。情報商材や副業詐欺など悪徳商法案件を数多く手がけるスペシャリスト