東海道新幹線内の三人殺傷事件で、負傷した女性をかばって犠牲になった兵庫県尼崎市の会社員梅田耕太郎さん(38)を知る人々は「正義感が強く、誰とでも仲良くなれる好青年だった」と振り返り、突然の死を惜しんだ。


 学生時代の知人らによると、梅田さんは横浜市出身。神奈川県内の進学校を経て東大工学部を二〇〇二年に卒業後、大学院に進学してプラズマや半導体などの電気工学分野を研究した。


 就職後は民間企業を経て一七年四月から外資系の化学メーカー「BASFジャパン」(東京)で勤務し、現在は大阪オフィスを拠点として営業などを担当。兵庫県尼崎市に住んで月三、四回は関東へ出張に来ており、事件に巻き込まれる二日前の七日から横浜市内の施設で社内研修を受けていた。


 学生時代を知る大学関係者の男性は「はつらつとした印象で研究熱心。友達付き合いもよかったようだ」と話す。経済的に苦しくて飲み会などに参加しづらい外国人留学生に対しても、研究室で孤立しないよう積極的に話し掛ける優しさが印象に残っているという。


 事件について「彼のことだから、きっと本能的に女性をかばったのだろう。大学での研究を生かして今後も活躍していけただろうに残念だ」と声を詰まらせた。


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 「明るく前向きで、人のために何ができるかを考える性格だった」。梅田さんの上司の山本勇さん(48)が十一日、東京都内の勤務先で取材に応じ、梅田さんの人柄をしのび、悔しさを明かした。山本さんは採用時に面接も担当した。「世界に羽ばたく夢を持っていた。仕事の幅を広げ、会社を背負って立つ人材だった。いまだに信じられない」と涙声で話した。


 社内には十一日朝、一斉メールで訃報が流れた。石田博基社長は「大切な社員を失い、残念で言葉になりません。女性を助けようとしたと伺っており、勇敢な行動で誇りに思います」との談話を発表した。


 梅田さんの家族は十日、「突然、家族を奪われたこの悲しみは言葉では言い尽くせません。今はそっとしておいてもらいたいです」とのコメントを出した。梅田さんが助けようとした軽傷の女性(26)は弁護士を通じて「すぐに助けていただいたのに亡くなられた被害者の方には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」とコメントした。 (加藤健太)


http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201806/CK2018061202000117.html


国民栄誉賞に相当する立派な(未然の)人命救助だが、それが無理というのなら踏切事故救助者に授与されている紅綬褒章の授与を急がなくてはすばらしい行為、そして防ぐべき凶器の持込という重要な命題が風化してしまう。


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秋田犬授与式といいスケート屋さんwといい便乗することに敏なあへさん、今こそこの印象を奇禍として、新幹線テロ対策をトップダウンで推進してもらわないとダメだ!