誰のための企業再生?(1) | セカンド・オピニオン㈱代表取締役 小澤隆のブログ
2012-10-08

誰のための企業再生?(1)

テーマ:企業再生

つい最近ご相談を頂いた、ある再生案件で。

おおまかな再生計画の骨子をまとめ、経営者(社長)と話し込みます。ただ、社長が期待していたものとは違うらしく、表だった反対はないものの納得は出来ない様子。会社のおかれている厳しい状況を考えれば、残念ながら社長自身への厳しい要求(私財提供や退任要求、自己破産覚悟等)もあります。


こういう場合、色々な考え方があると思いますが、説明はするものの決断を強くは求めません。社長自身が納得・決断して進まない限り、たとえ計画段階で承認しても、計画遂行途中で梯子を外されかれないのです。この時、「何のために、誰のために企業再生を目指すのか」を思うことになります。


上場企業や再生ファンドからの依頼であれば、株主のため(実際、株主経由で報酬を貰う)と明確になりますが、中小企業(社長=株主)の場合はどうでしょう?社長のために企業再生を図るなら、社長をいかに守るか?という点にスキーム優先順位が一番高くなります。それゆえ、「こうすれば自宅を守れた」とか「社長をゼッタイ守ります!」という謳い文句の再生コンサルティングが存在してきます。あくまで私見ですが、私は絶対に違うと思います。社長の”気持ち”を挫けさせないために社長を守るという視点は持ちますが、社長の存在が企業再生上不必要であれば、その社長自身に真っ先に外れて貰うべきなのです。


この点、法的再生スキームでよく使われるDIP型(民事再生法等)の弱点があります。民事再生法スキーム成功率の異常な低さがそれを示しています。成功例の殆どはスポンサーがついたもので、債務カットのメリットを取りにいっただけで本来のDIP型ではありません。この場合も社長交代劇が前提になっています。


そうすると・・・「会社は誰のもの?何のためにある?」という疑問に行き着きます。また、中小企業の企業再生の場合、再生コンサルタントは事実上会社の社長から報酬を貰うようなものです。それなのに、「社長、退任してください」と強く言えるでしょうか?ここに、私はある信念と仮説を持っています。



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