国道駅【神奈川県】(鶴見線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
神奈川県横浜市鶴見区南部、国道15号(第一京浜)沿いに広がる住宅街に位置する鶴見線の駅で、付近でJR東海道本線、京急本線、第一京浜(国道15号)、鶴見川と連続して渡ることから高架駅になっていて、その高架下など駅自体が昭和レトロ感満載と話題になり、今では鉄道ファン以外の訪問も絶えない、
国道駅 (こくどうえき。Kokudo Station) です。
 
尚、Wikipediaには第一京浜に面した正面口を「南口」としていますが、地図を見るとどう見ても南ではなく、最も適当と思われる方角が西なので、当記事においては便宜上、第一京浜側の正面口を「西口」。鶴見川方面の裏口を「東口」と表現いたします。ご了承下さい。
 
 
駅名  
国道駅 (JI 02)  
 
所在地  
神奈川県横浜市鶴見区   
 
乗車可能路線  
JR東日本:鶴見線  
 
隣の駅    
鶴見方……鶴見駅  
扇町方……鶴見小野駅    
 
訪問・撮影時  
2020年11月  
 
 
駅概要  
駅形態……………高架駅(1930年開業)。
駅舎………………高架下。相当古いです。
出入口……………西口、東口。いずれも南北からアクセス可能。
バリアフリー……非対応(改札~ホーム間は階段のみ)。
点字ブロック……各出入口~改札~各ホームに設置。
駅前広場…………なし(バス停は西口北側の第一京浜沿いにあります)。
 
 


正面口に相当する西口です。第一京浜(国道15号。通称は「一国」とも)西側より東を望む。
高架下に駅舎があり、駅舎は高架橋から少しはみ出ていて、その部分は2階建てになっています。
右側(南側)のはみ出した部分の1階と2階の間には外壁に凹凸がありますが、これは第二次世界大戦末期の1945年における連合国軍機による機銃掃射の銃弾の痕です(Wikipediaの本文を引用)。
中央部に出入口があり、奥の東口まで自由通路が延びています。通路左側に改札口があります。
 
 

北側より西口を望む。
駅舎は一部が2階建てで、2階部分の直上はホームになっています。
2階部分は幅が狭く、1階にあったと思われる店舗などの倉庫として使用されていたと思われますが、今も使用されているのかどうかは不明です。
 
 

南側より西口を望む。
 
 

西口出入口より西を望む。第一京浜を渡る信号機付き横断歩道が設けられています。
第一京浜の反対側(鶴見方)の高架下は民間の有料駐輪場になっています。
 
 

西口駅前です。北を望む。
駅周辺は住宅街で、第一京浜沿いには商店が点在しています。この第一京浜は箱根駅伝のコースになっています。
尚、第一京浜は拡幅の計画があるようですが、京急線・鶴見市場駅付近~子安駅付近は京急鶴見駅付近(箱根駅伝の中継点になっています)を除き進行していません。もし国道駅付近も拡幅するとなると、国道駅や第一京浜のガードなどに変化が起きるはずです。
約600m北東の東海道本線西側には戦時中に廃駅となった鶴見線の本山駅跡があります。現在、駅跡の高架下は川崎鶴見臨港バスの車庫として使用されています。
 
 

西口駅前です。南を望む。
第一京浜沿いには電柱が無く、スッキリとした景観です。
約250m西には京急本線の花月総持寺駅があります。
 
 


こちらは裏口に相当する東口です。西を望む。
第一京浜の東側(海側)を並行する旧東海道沿いに東口が開口しています。出入口は車道に面していますので要注意です。
基本的な構造は西口と類似していますが、出入口両脇の2階建て部分の道路側には後から補強のために設置したと思われる鉄骨製の橋脚があります。
また、東口には駅名看板がありません。
 
 

北側より東口を望む。右側が出入口です。
鉄骨製の橋脚はどうやらホーム延伸のために設置されたようです。
 
 

南側より東口を望む。左側が出入口です。
 
 

東口出入口より東を望む。旧東海道には横断歩道がありません。
旧・東海道の反対側(扇町方)も立派なポータルを有していますが、高架下はごみステーションになっています。
その向こう側の高架下には、高架橋と一体になったような2階建ての住宅があります。さらに向こう側は鶴見川橋梁です。
 
 

東口駅前です。北を望む。左が出入口です。
旧東海道沿いは住宅街になっていて、商店は少ないです。
北側は比較的新しい建物が多く、歴史的と言うより現代的な雰囲気です。
旧東海道を北上すると、180mほどで第一京浜と交差し、その先は第一京浜より山側(西側)を通ります。
また、線路沿いに約70m東(右)へ進むと鶴見川の土手に到達します。
線路沿いに鶴見川を渡る橋はありませんが、160mほど北に臨港鶴見川橋があります。
 
 

東口駅前です。南を望む。右が出入口です。
南側は旧東海道沿いに古い建物が多く残っており、駅の外でも昭和レトロ感に浸れます。
国道駅の所在地もそうですが、駅南側一帯は歴史的にも有名な生麦地区で、元は海沿いだったため江戸時代より漁村が形成されていました。20世紀に入って埋め立てが進み、海が遠くなりましたが、現在も鮮魚店が多く見られます。
江戸時代末期には生麦事件が発生しました。
 
 

西口から見た高架下通路です。東を望む。奥が東口です。
すぐ前方の左側に改札口があります。国道駅は無人駅です。
まぁ薄暗いですw
また、通路沿いは商店街になっていたようですが、現在営業している店舗は1店舗だけでしょうか?
基本的には高架下をそのまま使用していますが、橋脚がアーチ状になっていてレトロ感が増幅しています。
 
そして、途中で右へ分かれる細い通路があり、駅外(南西側)へ出られる通路があるのですが、私有地の可能性もありますので、通行しない方が無難です。
 
 

東口から見た高架下通路です。西を望む。奥が西口です。
こちらの東側は人通りが少なく、夜間は怖いかもしれませんね…。
カーブの先の右側に改札口があります。
 
 

上写真から30mほど西へ進みました。右前方に改札口があります。
左の居酒屋は2020年時点で営業しているようでしたが、コロナ禍により今はどうなっているのか…。
 
 



改札口です。通路北側にあります。
写真は2020年撮影で、今は自動券売機が撤去されていますが、以下の情報は2020年ベースで記します。
 
駅員配置………なし(無人駅。改札外にインターホン有)。
自動改札機……なし(簡易Suica改札機のみ)。IC対応1通路(右)、IC非対応1通路(左)。  
ICカード………『Suica』のエリア内。
有人通路………なし。
幅広通路………あり(右側のIC対応通路。点字ブロック設置)。
窓口……………なし。
自動券売機……あり(改札口の左手前。ICチャージ可⇒2022年に撤去)。
自動精算機……なし(IC残高不足時は先に自動券売機でチャージを⇒2022年以降は不可能に)。
その他設備……乗車駅証明書発行機(きっぷを買えない場合などに使用。

                                                 下車駅などで精算が必要)。
その他設備……きっぷ回収箱、AED。
トイレ…………改札の東側(多機能トイレ無し)。
売店……………なし。  
コンビニ………なし(最寄店舗は西口の約80m南「ローソン」)。
 
そして3階にあるホームヘは階段を登っていきます。エレベーターは無く、バリアフリー非対応です。
 
 


階段を途中まで登ると2階踊り場に差し掛かります。
そのまま直進して階段を登り続けると1番線下り扇町方面ホームヘ、右へ曲がると通路を渡って南側に回り、左折して階段を登ると2番線上り鶴見行きホームです。
 
 

こちらは1階改札外通路沿いにあるトイレです。
男女別か男女共用か忘れました…。水洗式で便器は更新されており、手すりまで付いてそこまでレトロではありません。
 
 

下り1番線に設置の吊下式駅名標です。非電照式です。
JR東日本の標準デザインで、矢印の中央には鶴見線のラインカラーである黄色が表示されています。
駅ナンバリングも併記されています (JI 02)。
尚、国道駅は特定都区市内制度における横浜市内駅であるため、右側に「浜」マークがあります。
ちなみに当駅は1930年の開業時より「国道駅」ですが、駅前を通る国道は開業当時、15号ではなく1号で、京浜国道と呼ばれていました。戦後にバイパスとなる第二京浜国道(第二京浜)が完成し、そちらが1号線に指定され、旧道となった現・第一京浜は新たに国道15号に指定されました。
 
 


駅構造……高架駅(3階。概ね北西~南東方向)。カーブ地点にホームがあります。
配線………相対式ホーム2面2線。
 
右(北)が1番線で下り浜川崎・扇町方面および各支線の海芝浦方面・大川方面、左(南)が2番線で上り鶴見方面です。
  
ホーム有効長……ギリギリ20m車4両分ですが、鶴見線は3両編成のみの運用です。
ホームドア………なし(2020年11月時点)。
ホーム幅…………標準レベルですが、駅の規模を考えると意外と広いです。
上屋(屋根)………中ほどの約1両分に設置。 
ホーム上設備……ベンチのみ。
 
カーブ地点にホームあるため、列車とホームの隙間が大きくなる箇所があります。転落注意です。
東口から見た感じでは手前(扇町方)の約0.5両分は後に延伸された可能性も考えられます。
また、各ホームの鶴見寄り(奥側)、上屋部分の端には改札口へ下る階段があります。
 
2枚とも2番線より鶴見方を望む。 
 
 


2枚とも2番線より扇町方を望む。
よく見ると、上屋の支柱と架線柱が一体構造になっています。当時としては最先端のデザインだったかもしれませんw
 
 

2番線より鶴見方を望む。
ホーム端は駅舎端の真上にあり、その先で第一京浜をオーバークロスしています。
この先、高架区間のまま右へカーブして住宅街の中を走り、北へ進路を変えると京急本線とJR東海道本線を連続してオーバークロスします。その後は右へカーブして上下線がやや離れると、戦時中に廃止された本山駅跡を通過します。その左手には総持寺が控えています。その後も高架区間のまま、左手に市街地を見て右の東海道本線と一緒に北上すると、終点の鶴見駅へと至ります。鶴見駅は鶴見線ホームが高架、京浜東北線ホームが地平で、東海道線、横須賀線(湘南新宿ライン)、東海道貨物線(相鉄・JR直通線)にはホームがありません。
 
 

2番線より扇町方を望む。
こちらはホームが駅舎の端より先まで延びており、その関係で駅東側には鉄骨製の橋脚などが見られます。
この先、左へカーブするとすぐに鶴見川を渡ります。その後は住宅街の中を右へカーブして、下り勾配になって南東へ走ります。そして地平区間になり、斜め方向の道路と踏切で交差すると上下線ごとに駅舎・改札口が設けられている鶴見小野駅へと至ります。
 
 
あとがき  
下車(乗車)時・・・2020年(駅訪問の為)。          
  
相対式ホーム2面2線の高架駅で、カーブ地点に駅があります。高架下に改札口がありますが、この高架下には線路と平行する形で東西自由通路が延びており、かつては通路両側に商店街が形成されていたと思われますが、今は薄暗い通路となっています。駅前は住宅主体の市街地で、あまりレトロ感がない西口側の第一京浜沿いには商店が点在しています。一方、東口側の旧東海道沿いには国道駅に似合うレトロな町並みが残っています。
  
鉄路のみで  
新宿から・・・当日到達可、日帰り往復可。山手線~品川から京浜東北線。鶴見から鶴見線で、行先は不問です。 
大阪から・・・当日到達可、日帰り往復可。東海道新幹線~新横浜から横浜線~京浜東北線~鶴見線。
 
食料・飲料 (500m以内) 
コンビニ・・・・・・あり (最寄店舗は西口の約80m南「ローソン」)   
飲食チェーン店・・・なし (最寄店舗は西口の約300m北「いわたき」。約450m北にはマック有)  
 
大阪からの到達難易度もそう高くありません。
鶴見線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は国道駅でも途中下車してみて下さい!  
また、今はレトロな雰囲気を味わえますが、それは逆にいつ耐震補強工事やリニューアル工事が始まってもおかしくない状況であるとも言えます。
レトロな雰囲気を体験できるのは今のうちかもしれないので、お早めの訪問が賢明かと思います。
 
(参考:JR東日本のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)