トロッコ亀岡駅【京都府】(嵯峨野観光鉄道線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
京都府亀岡市東部郊外、山陰本線【愛称:嵯峨野線】の馬堀駅近くの田園地帯に位置するトロッコ列車・嵯峨野観光鉄道線の終着駅である、
トロッコ亀岡駅 (とろっこかめおかえき。Torokko Kameoka Station) です。
 
  
駅名   
トロッコ亀岡駅 (駅番号なし) 
 
所在地  
京都府亀岡市   
 
乗車可能路線  
嵯峨野観光鉄道:嵯峨野観光線  
 
隣の駅  
トロッコ嵯峨方……トロッコ保津峡駅  
 
乗換可能駅  
JR西日本:山陰本線【愛称:嵯峨野線】……馬堀駅まで徒歩10分  
 
訪問・撮影時  
2021年3月
 
 

トロッコ亀岡駅は築堤高架駅で、北側に3階建ての駅舎があります。
1991年の開業時は駅舎がなく、左側外の階段から直接ホームにアクセスする形でしたが、翌1992年の駅舎完成後は3階に設置された改札口を経由するルートに改められました。
当初はエレベーターがありませんでしたが、後に駅舎右側にスロープが設置され、さらに駅舎右側にエレベーターが追設されたと思われます。トロッコ亀岡駅はバリアフリーに対応しています。
駅舎は1階に階段のみの東側出入口(左)・エレベーター乗り場(右寄り)・スロープになっている西側出入口(右)の順に設置されており、2階に観光案内所とラーメン店があり、3階に改札口・チケット売場と土産物店があります。
正式な駅前広場はありませんが、線路南側にバス停留所と駐車場があります。
バス停とを結ぶトンネルが右側にあります。
写真は南東を望む。
 
 

こちらは西側出入口です。北東を望む。
元は車いす用のスロープ出入口で、3階相当にあるホームと直接繋がっていましたが、中2階相当の踊り場と駅舎の間にエレベーター棟が増設され、主なバリアフリールートはエレベーターに移行しました。このスロープは現在、中2階踊り場より上は出口専用通路として使用されており、車いす通行可能です。また、中2階踊り場と2階を連絡する階段が設置されています。
 
 

駅前です。北西を望む。
右手に西側出入口があります。左手がバス停留所へのトンネルおよびJR嵯峨野線・馬堀駅方面です。
駅前は田園風景が広がっており、民家は全くありません。
写真奥には西川や桂川(別称:大堰川)が流れていて、桂川の堤防が見えます。ちなみに桂川の別称は当駅付近で大堰川(おおいがわ)から保津川と名を変えます。
尚、馬堀駅は約500m南西にあり、徒歩10分ほどです。途中で嵯峨野線の築堤をくぐる必要があります。
 
 

駅前です。南東を望む。
後方に嵯峨野観光線と嵯峨野線の築堤をくぐるトンネルがあり、トンネルの反対側に駅舎があります。
左側にバス停留所、トイレ、飲料自動販売機があります(多機能トイレはありません)。
右側には嵯峨野観光鉄道が管理するバス・マイカー用の有料駐車場があります。
駅南東側も田園地帯ですが、離れた右前方には新興住宅地が広がっています。
左側には鵜ノ川が流れており、その対岸の山沿いには篠町山本の集落が形成されています。
 
 

3階にある改札口です。東を望む。こちらは入口専用で、右後方に出口があります。
後方に2階・1階方面の階段およびエレベーターがあります。
自動改札機や自動券売機は存在しません。きっぷの発売は全て窓口で行っており、発車前になると右側の扉部分に駅員が立って改札を行います。
また、『ICOCA』などの交通系ICカードは乗車券としては使用できませんが、電子マネーとしてきっぷの購入に利用できます。
右後方の3階コンコースには土産物店(売店)、出口、待合室、飲料自動販売機、トイレ・多機能トイレがあります。
そして入口の先はホームです。コンコースとホームの間に段差はありません。
ホーム上に売店や飲料自動販売機はありません。
 
 

建植式駅名標です。夜間の営業運転がありませんので非電照式です。
鳥居型で、丸太と板で構成されています。
嵯峨野観光鉄道はJR西日本の完全子会社ですが、デザインが異なります。但し情報量はJR西日本タイプと同じです。
尚、嵯峨野観光線に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

トロッコ亀岡駅は単式ホーム1面1線の盛土高架構造で、北東~南西方向にホームが延びています。
番線は設定されておらず、トロッコ嵯峨駅方面からの到着列車、トロッコ嵯峨行き列車ともに同じホームに発着します。
また、トロッコ列車は機関車牽引列車(トロッコ嵯峨方にディーゼル機関車を連結)ですが、機回し線はありません。トロッコ亀岡方の客車に運転台を設置して、トロッコ嵯峨行き列車は推進運転を行います。
左側には嵯峨野線(山陰本線)の複線が並行しています。
ホーム有効長は客車5両+機関車の分しかありません(約75m)。ホームドアはなく、ホーム幅は狭いです。
上屋は客車が停車する部分の全長にわたり設置されていますが、トロッコ嵯峨方(手前側)の機関車停車部分にはありません。
ホーム上には少数のベンチが設置されています。また、ホームに面して駅舎が設置されています。
写真は終端方を望む。
 
 

 

トロッコ嵯峨方を望む。
ホーム端近くに階段がありますが、これは駅舎設置前の出入口でした。現在は非常階段として存置されています。
この先、嵯峨野線と並行してすぐに鵜ノ川を渡ると嵯峨野線は右へカーブして分かれます。嵯峨野観光鉄道線は直進して、左から接近する桂川(保津川)の峡谷に沿って蛇行しながら山間部を走ります。途中、短いトンネルが何本もあります。そして嵯峨野線をアンダークロスしてしばらくすると京都市西京区に変わり、もう一度嵯峨野線をアンダークロスしますが、嵯峨野線の橋梁上には保津峡駅があります。保津峡駅をくぐると程なくしてトロッコ保津峡駅へと至ります。
 
 
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終端方を望む。
ホーム端に出口用のスロープがあります。
すぐ先に車止めがありますが、嵯峨野観光線が山陰本線だった頃はこの先もレールが延びていました。
左側には嵯峨野線の現在線(複線電化)が通っています。
写真右奥には馬堀駅があります。せめて嵯峨野観光線が馬堀駅まで延びていれば…と思いますが、嵯峨野観光線の主な乗客は個人客が京都方(トロッコ嵯峨駅またはトロッコ嵐山駅)からの往復乗車が主で、トロッコ亀岡駅からの乗客はバスツアー客が主であるため、わざわざ馬堀駅の隣接地に駅を設置する必要はないとの判断を下したと推測されます。もしトロッコ嵯峨駅~トロッコ嵐山駅のように一部区間で本線上を走行して馬堀駅隣接地に駅を作ったとしたら、トロッコ列車がトロッコ嵯峨駅~馬堀駅隣接地1往復するのに1時間以上を要すると思われ、嵯峨野線のダイヤに支障をきたす事や、もう1編成用意したり交換設備を準備したり、ランニングコストが上昇してしまいますので(列車の速度を上げれば1時間で往復可能ですが、ゆっくり走る観光列車のメリットが失われます)、現状では馬堀駅までの延伸は実現しないでしょう。
 
 
あとがき  
私がトロッコ亀岡駅で下車(乗車)したのは2002年、2021年の計2度です。2002年は嵯峨野観光鉄道線の乗りつぶしのため、2021年は嵯峨野観光鉄道線の車窓風景撮影および全駅降り鉄のため、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車しました。旧線跡を利用した観光鉄道で、1面1線の簡素な配線ですが、立派な駅舎を構えていました。2021年訪問時は新型コロナウイルスの影響で、日曜日にもかかわらず利用客が少なかったです。また、駅前は田園地帯で民家がありませんでした。そして馬堀駅から若干距離があり、乗換に難がありました。まぁ、トロッコ列車利用者の大半がトロッコ嵯峨駅やトロッコ嵐山駅からの往復利用なので、トロッコ亀岡駅が馬堀駅から離れていても問題ないかもしれませんが…。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、嵯峨野線の普通列車・快速列車(行先不問)に乗り換えて嵯峨嵐山駅下車です。そして隣接するトロッコ嵯峨駅から嵯峨野観光トロッコ列車に乗車して終点下車です。あるいは嵯峨野線の普通列車(嵯峨嵐山行きを除く)で馬堀駅まで行き、徒歩10分で到達できます。尚、嵯峨野観光トロッコ列車は観光鉄道なので全車指定席で、また早朝と夕方以降は運転していません。水曜日を中心に運休日もあります。しかも12月~2月の冬季は長期運休となりますので、ご乗車の際は十分注意して下さい。トロッコ列車の乗車券(指定券込み)はインターネットでも予約購入が可能です(条件あり)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですとJR京都線で京都駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅舎内2階にラーメン店がありますが、駅構内にコンビニはありません。最寄りのコンビニは約560m南西(徒歩10分)、馬堀駅前にある「ローソン」です。事前に用意しておいた方が無難です。
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、嵯峨野観光鉄道線を乗り鉄の際は、トロッコ亀岡駅ですぐに引き返さずにぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:嵯峨野観光鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)