2012-08-12 11:17:08

第5042回「座頭市鉄火旅(第15作)感想、ネタバレ、ゲスト:藤田まこと、水前寺清子」

テーマ:ケーブルテレビ映画

新稀少堂日記


 第5042回は、「座頭市鉄火旅(第15作)感想、ネタバレ、ゲスト:藤田まこと、水前寺清子」です。寺沢武一さんの「コブラ」シリーズでは、主人公は切断された左腕にサイコガンを装着しています。元ネタとなったのが、この「座頭市シリーズ」です。


 コブラのサイコガンは、不知火鉄心によって作られた名銃です。ですが、武器である以上、寿命が来ます・・・・。同じことは、市の仕込み杖にも当てはまります。「市っつあん、あんた随分、人を斬りなすったね? 鍔(つば)から3寸、目には見えねえ傷が入(へ)えってる。あと一人斬りゃ、刀はそこから折れる!」


 破門された刀匠(東野英治郎さん)ならではの見込みです。ラスト、予言どおり、仕込み杖は折れます。どうする、市っつあん? シリーズ中期の大傑作です。


「第15作 座頭市鉄火旅」 

 裏街道でしょうか、座頭市(勝新太郎さん)が野原を歩いています。カラスが騒いでいます。市の鼻が血の臭いを嗅ぎつけます・・・・。瀕死の男の名前は、足利の親分・庄太郎でした。市に抱かれて、息を引き取ります。悲しみに沈む座頭市は、群がるカラスを斬り捨てます。「嫌なものを斬っちまった」


 場面は変り、旅一座の衆が大八車を引き、街道を行ってます。「按摩さん、どいて、どいて!」、よけた市は、狭い水路に落ちます。それが、花形役者(水前寺清子さん)との出会いでした。市は、楽しく、大八車に腰掛け、足利に向かいます。


 足利で偶然出あったのが、馬喰の馬造(藤田まことさん)でした。庄太郎亡き後、八州回りの権威を笠に、県(あがた)の岩五郎(遠藤)が横暴を極めていることを知らされます。旅一座も、法外なみかじめ料を取られていたのです。


 市は、早速岩五郎の鉄火場をたずね、8両を稼ぎます・・・・。ですが、チンピラが黙っているわけがありません。屋台でうどんをすすっている市を襲ってきたのです。屋台ごと、ふたりを斬り捨てます。その場で、酒を振舞っていたのが、刀鍛冶の仙造(東野英治郎さん)でした。市の使った仕込み杖に見覚えがあったのです。


 仙造は、市を自宅に連れて行きます。「その仕込み杖は、おいらの師匠が作ったもんだ。若い頃、おれは天狗になっていた。そのため、破門されたがね。市っさん、名刀と言えども寿命はあるんだ。あとひとり斬れば、折れるよ」


 市の選択は、堅気になることでした。仙造の紹介で、下野屋という老舗旅籠で按摩として働くことにします。その下野屋の跡取りの許婚が、亡き庄太郎親分の娘・お志津(藤村志保さん)でした。彼女には、刀匠から破門され困っていた仙造が、庄太郎親分に養女として託したという経緯がありました・・・・。


 お志津は勝気な娘に育ちました。血のつながらない弟に庄太郎の跡を継がせるのが宿願となっています・・・・。一方、岩五郎の野心は、下野屋乗っ取りに向かっていました。そのためにも、八州回りに志津を妾として差し出すことを決意します。


 下野屋で働いている市にも、薄々、そのことは分かっています。ですが、市には仕込み杖はありません。今使っている杖は、仙造が戸のかんぬき代わりに使っていた棒です・・・・。市は、仕込み杖を仙造に贈っています。「仙造さんの師匠の形見だと思ってくだせえ」


 その仙造も、市の仕込み杖を手にしてから、刀匠としてプライドが蘇ってきました。庄太郎の息子のために、新刀を鍛えていたのです。その新刀を狙っていたのが、県の岩五郎です。八州回りの桑山に献上するつもりだったのです。岩五郎の策謀を中心に、一挙に物語は進みます。


 庄太郎の息子を殺し、下野屋にも志津を妾として差し出すように命じたのです。「下野屋さん、この旅籠って由緒あるんだろう? お志津さんを差し出さなきゃ、他人の手に渡るよ」、下野屋は折れます。一方、仙造は、斬られた上に、新刀を盗まれていました。市が駆けつけたときには、虫の息でした。「仕込み杖はどこだ?」、仙造は口にできず、指で押入れの方角を指します。


 市とお志津は、庄太郎の跡目をめぐって言い争った経緯がありました。しかし、座頭市は、桑山の屋敷に向います。市を屋敷まで送ったのが、馬喰の馬造でした。間一髪、間に合います。桑山の手元には、仙造の新刀が置かれていました。ふたりは、斬りあいます。


 座頭市物語につきましては、ネタバレ表示だけで、ネタバレ部分との間にスペースを取ってきませんでした。しかし、この作品には、さわやかな逆転劇が織り込まれていますので、あらためてネタバレ表示をさせていただきます。


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新稀少堂日記



 切り結んだ刃は、たしかに折れました。ですが、折れたのは、桑山の"新刀"でした。仙造(東野英治郎さん)は、岩五郎が新刀を狙っていることを知り、市の仕込み杖と取り替えていたのです。こうして、市は、寿命の尽きた刃に代り、新刀を手に入れたのです。仙造は破門されたとはいえ、師匠を凌ぐ腕をしていました・・・・。


 あとは、岩五郎退治です。足利に雪が舞い始めます。岩五郎一味が占拠している下野屋に乗り込みます・・・・。新刀で、斬って斬って斬りまくります。お志津は、村はずれの小屋に待たしていました。声をかけることもなく、座頭市は立ち去ります。お志津の落とした簪(かんざし)だけを残して・・・・。「完」


(補足) 2枚目の写真は、角川映画から引用しました。


(追記1) 勝新太郎主演の「座頭市物語」については、順次書いていく予定です。興味がありましたら、お手数ですが、ブログトップ左側にあります"ブログ内検索"欄に、"座頭市"と御入力ください。


(追記2) 「コブラ」正伝については、既にブログに書いています(不知火鉄心のエピソードは、第12巻に収録)。

「コブラ Vol.1.2」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10330382698.html

「コブラ Vol.3.4」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10330423395.html

「コブラ Vol.5.6」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10330494895.html

「コブラ Vol.7.8」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10330583585.html

「コブラ Vol.9.10」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10330750889.html

「コブラ Vol.11.12」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10331074953.html

「コブラ Vol.13.14」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10331152983.html

「コブラ Vol.15.16」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10331234490.html

「コブラ Vol.17.18」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10331418392.html

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