みなさま

気分転換してますか?

 

(第一話)

 

*記事掲載につきましては本人許可の上、

大幅に加筆修正をしておりますので、

内容はほぼフィクションです。

ちょっと気分転換に短編小説を読んでいただくような感じで、

息抜きにお読みくださいますと幸いです。

 

 

登場人物;カズオさん(仮名)

 40歳代 男性

 

 

僕は、高校の時の担任だった

世界史の先生の影響を受けて、

大学は歴史が学べる文学部歴史科に入学した。

 

大学入学後、

親しくなった友人たちのほとんどが

教師を目指していた。

 

そんな友人たちに触発され、

僕も教師になろうと決めた。

 

大学では歴史を学びつつ、

教職科目も履修し

教員免許を取得するため頑張った。

 

大学4年生の夏に各都道府県が実施する

教員採用試験がある。

 

教員免許を取得しても

この採用試験に合格しないと

正式な教員にはなれない。

 

だから、

僕も友人たちも採用試験に

合格するよう必死に勉強した。

 

各都道府県別の教員採用試験は

試験日が違えば、

複数受験することができたので、

友人たちも全国各地の教員採用試験を

いくつか受験していた。

 

ただ、

僕は複数受験はしなかった。

 

結局、

仲の良かった友人のうち7割が

公立の採用試験に合格し、

 

残りの3割は不合格だった。

 

 

そして僕はというと結局、

 

3割の不合格組だった。

 

あんなに頑張って勉強したが、。。

 

ダメだった。

 

そこで、

 

気持ちを切り替えて

3割の不合格組の友人たちと

私立の高校の採用試験に向けて勉強を続けた。

 

そして、

その3割の友人たちも

みな私立の採用合格通知が届き、

とうとう自分ともう一人の友人の二人だけが

結局どこにも合格することができなかった。

 

 

合格した友人たちの来年から教師になる

という希望に満ちた喜ぶ顔をよそ目に、

僕はもう今年は諦めて

浪人して来年再挑戦するか、

または教師を諦めて全く違う道に進むか

で悩んでいた。

 

そんな時に、

不合格だったもう一人の友人がボソッと、

 

「大学院に進学するかな」と言った。

 

 

浪人か他への就職か、

それだけの選択肢しか

考えていなかった僕に、

大学院という新たな選択肢ができた

瞬間だった。

 

採用試験に落ちた時は、

相当凹んだ。

すごく落ち込んだ。

 

人生でこんなに落ち込んだことはない

というくらい落ち込んだ。

 

教員になれなかったという

その挫折感は今まで味わったことがない。

 

惨めだったその時に救ってくれた

大学院という新たな道。

 

「大学院か、いいな」と思った。

 

よく調べてみたら、

院の受験日までには

まだ時間がある。

 

大好きな歴史をより深く専門的に

学ぶことができる。

 

 

教員は大学院を修了してからでも挑戦できる。

そう思うと気持ちが楽になった。

 

親にも相談したら、

OKだった。

 

「よし!大学院、頑張ってみよう」

と気持ちを切り替えた。

 

大学院を教えてくれた友人や両親に

感謝!!

 

そして、

大学院選びである。

 

自分の通っていた大学にも院はあったが、

僕のやりたい研究分野の専門家はいなかった。

 

そこで詳しく調べてみると、

僕の研究したい大学院は、

超有名な大学だった。

 

友人に聞いてみたところ、

その友人も、

偶然、僕と同じ研究をしたいということで

僕と同じ大学院を受験するという。

 

驚いた。

その友人とは本当に運命的なものを感じる。

 

 

そして、

 

僕たちは

 

結局、

 

同じ大学院を受験することになった。

 

 

 

その友人?

 

 

実は女性なんです。

 

 

 

 

 

第二話へ続く