3/17『マジック教室(オリジナルターベルコース・レッスン57』終了しました。

1.中国人、幽霊そして猫(THE CHINAMAN, THE GHOST AND THE CAT)
 副題にチャイニーズ・ファンタジー(A Chinese Fantasy)とついています。物語性のあるイリュージョンがテーマとなります。この時代こうしたジャンルをパントマイム・イリュージョンと呼んでいたようです。
 現代においては単純に出現消失などを演じますが、この時代にはお芝居との融合が試みられています。ケラーの「見張り人、船乗りそして猿」をターベルは少年時代に目撃し、未だに忘れられませんと述べています。
 ターベルは没個性で無機質な道具に、ちょっとしたアイディアと創意工夫によって面白いエンターテイメントに昇華することを強調し、なおかつそこにあなたの個性が生かされると言います。
 この「中国人、幽霊そして猫」はターベルのオリジナルです。当時の映画館では大掛かりな舞台芸術が行われており、そのために作り上げた手順のようです。ターベルはマジックアドバイザーの仕事もしていたのです。
 ストーリーは、舞台上右側に大きなカーテン付きキャビネットがあり、左側には木製扉の小さめのキャビネットがあります。大きめのキャビネットは空っぽです。舞台に宝箱を持った演者が登場し、付け髭をつけて、マントと帽子をはおります。大きなキャビネットの中に入ると自動的にカーテンが閉まります。再び自動的に開くとマジシャンではなく、なぜか中国人が宝箱を持って立っています。その後、この宝箱を小さめのキャビネットに入れると、幽霊やら、猫が登場し不思議な現象が繰り広げられます。最終的には舞台袖から最初に消えた演者が登場してきてヒゲやマント、帽子を脱いで終わります。
 残念ながらこれと同様の演技は発見できず、大きめのキャビネットのみ、映像で見ることができます。ご想像の材料にしてください。

https://www.youtube.com/watch?v=scR_5AcHDQM

2.3人のゴーストの謎(THE MYSTERY OF THE THREE GHOSTS)
 この作品は日本では珍しい現象ですが、現代でもよく見られます。私自身は子供の頃ダグ・ヘニングの演技をテレビで見てそれが印象に残っています。

https://www.youtube.com/watch?v=RV0Vi_hL37M

 ここでは「中国人、幽霊そして猫」で解説された大きめのキャビネットが使われます。ターベルによればセルヴェス・ルロイの手順を元にしているそうです。

https://vimeo.com/112670982

 日本では「魔人ボックス」と言われています。渚晴彦氏に伺うと「マシン・ボックスじゃないかね」とのことです。タイムマシンなどから来ているのではないかと言われました。渚晴彦氏自身もかつては演じていたこの演目ですが、元々は松旭斎良子が演じており、それを譲り受けたとのことです。随分昔から日本でも演じられていたことがわかります。
 また渚晴彦氏は日本初のアイスショーに関わったことも話されました。佐野稔を中心に1978年に始まったプリンスアイスワールドではイリュージョンが行われ、出演と指導を行ったとのことです。

 次回は4月14日(日)にレッスン58を行います。マジック解説はこれが最後になります。ここでもキャビネットが使われ、ストーリー性のあるマジックの続きとなります。イリュージョンに関しては当店で再現することが不可能です。解説だけとなりますが、ご了承ください。
 また今までの中から重要部分を抜き出して復習を行います。もう一度ターベルシステムを勉強し直したい方もぜひご参加ください。