月が雲に隠れる夜 20 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

友梨奈と理佐は、

初めてデートした公園脇のパーキングに車を停めた。

 

夜の静けさの中、

カーラジオからは穏やかな音楽が流れていた。

 

二人はお互いの存在を感じながら、

静かに愛を語り合った。

 

「友梨奈、覚えてる?

ここで初めてデートした日のこと。」

 

理佐は痛みに耐えながら

微笑みながら友梨奈に尋ねた。

 

友梨奈は頷いた。

 

「もちろん覚えてるよ、理佐。

あの日のことは一生忘れない。」

 

友梨奈は理佐の手を握りしめ、

彼女の目を見つめた。

 

理佐の瞳には涙が浮かんでいたが、

彼女は必死に微笑みを保っていた。

 

「友梨奈、あなたと一緒に過ごした時間は、

私にとって本当に特別だった。

あなたがいてくれたから、私は強くなれた。」

 

理佐は感謝の気持ちを込めて言った。

 

友梨奈はその言葉に心が温かくなり、

理佐の手をさらに強く握りしめた。

 

「理佐、私も同じだよ。あなたと一緒にいられて、

本当に幸せだった。」

 

友梨奈は理佐に微笑みかけた。

 

カーラジオから流れる音楽が、

二人の心を優しく包み込んでいた。

 

「理佐・・・やっぱり君を死なせるわけにはいかない

ごめんね…。」

 

友梨奈は涙を流しながら理佐に言った。

 

「え・・・?」

 

友梨奈は車を発進させ、近くの病院へと向かったのだ。

 

「友梨奈・・・車を止めて。貴方と離れたくないの

 わかって。」

 

「約束する、生きていれば必ずまた逢える。

 だから、理佐、私を信じて待っていて。」

 

「友梨奈・・・」

 

理佐は撃たれた痛みで朦朧としてきたのだ。

 

友梨奈は病院に到着した。