翌日、内藤の元へ訪れた玲奈は
客がいないのを確認して話しかける。
「犯人の目星はつかないの?」
「なんだ、いきなり・・・
俺たちは犯人探しが
本業じゃないんだ。
そう簡単に見つかるわけないだろ」
「私も手伝うから、なにか手がかりはないの。」
「おい!どうしたんだ?
お前は実行班だろ?
なにか事情があるな!
話してみろ!
勝俊も今は出かけていないから!」
玲奈はジュリナのことを話した。
「おまえが、人を愛したのか・・・」
内藤は驚いた顔をしていた。
「悪い?これでも血の通った
人間なんですからね!」
玲奈は少し照れ隠しに怒って見せた。
「ははは、いや~大いにけっこう!
おまえは血も涙もないアンドロイドと
思っていたから、俺はうれしいよ!」
内藤は父親のように喜んだ。
「依頼人がそのジュリナってこで間違いないな・・・
皮肉なもんだな・・・
愛する人の敵討ちを
お前がすることになるんだから・・」
「いいの!ジュリナの為に何かしてあげたいの!」
すると、内藤のスマホにメールがはいったのだ。
「お!ネズミからだ!」
ネズミとは内藤の協力者で
普段は警視庁捜査一課の捜査員である。
内藤はコードネームで“ネズミ”と呼んでいる。
内藤は内容に目を通した。
そして、ニヤリと笑みを浮かべた。
「どうしたの?なにか手がかりでも掴んだの?」
「ああ!第4の殺人現場付近の防犯カメラに
犯人らしき人物の後ろ姿が
映っていたそうだ。
これがそれだ。」
写真が添付されていて、
全身黒ずくめのフードつきのコートを
着ていたのだ。
「これじゃあ、分からないわね・・」
玲奈は食い入るように見つめる
後ろ姿で右耳が少しのぞかせているだけだった・・・
だが、玲奈はその瞬間・・・・
心臓を焼かれた思いをすることになる。
じゅりれな小説
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