12年間本当にありがとうございました。
おかげさまで最後に最高の思い出ができ、プロ野球選手を終える事ができました。
 
プロ入りが決まった時、身近に新井貴浩という選手がいたので
学生時代の成績が兄より良かった自分は「自分の方が上だ」という思いでこの世界に入ったのですが、すぐにこの甘い考えは通用しないと思い知らされました。
それでもプロ入りが決まった時は夢が叶ったので、嬉しくて、やる気に満ちていました。
 
自分の野球人生を振り返ると、最初にお世話になった中日ドラゴンズでは5年間、2軍の選手として指導して頂きました。
とにかく練習がキツかったです。キツかった、、、。
ファンの皆さんに応援して頂き、ファンの皆さんに喜んで頂くのがプロ野球だと思っていますがドラゴンズファンの皆さんにはそれが出来ず、応えることができなかったのが申し訳なかったです。そんな中でも応援してくださった皆様には、本当に感謝しています。
ありがとうございました。
 
阪神タイガースに来てからは、1軍でも起用して頂き、甲子園で立たせて頂いたお立ち台には全部に思い入れがあります。
サヨナラ、ヒット、ホームラン。そして兄と一緒に試合に出ることができた甲子園!
本当に多くのご声援を頂き、期待をして頂きながらも、チャンスの時に打てない、エラーで負けた時は皆さんに申し訳なく、正直しんどかったです。
それでも監督、コーチ、チームメイト、裏方さんには本当に良くしていただきました。皆さんにお世話になりました。本当に全員!
こんなに良くして頂く事はないと、自分に出会ってくださった皆さんに感謝です。
 
そして、タイガースファンの皆さん!この7年間本当にありがとうございました。
良いときは良い、ダメだったらダメではっきりしていたので、自分にとってはやりがいがありました。自分のプレーが少しでも、一つでも皆さんの記憶に残っていたり、試合を盛り上げたりすることができていたとしたら嬉しいです。
 
毎年覚悟を持ってシーズンに臨んでいましたが、今年は本当に覚悟を決めた年で、
一番腹をくくりました。ダメだったらダメ、そういう世界です。
球団からは「ありがとう、7年間お疲れ様」と御言葉をもらい、思わずこみ上げるものもがありました。もちろん未練もありますが、自分で出した結論でもありますので、今はすっきりしています。
 
これからどうするかはまだ決めていませんが、ゆっくり考えたいと思います。
球場に足を運んでくださったり、テレビやラジオで応援してくださったファンの皆様、
チームや球場でお世話になった皆様、プロ野球選手としての人生を支えてくださった皆様、
本当にありがとうございました。

2017年10月12日 阪神タイガース 新井良太