鉄鉱石の価格が60%上がり、鉄鋼メーカーが鉄の価格を上げる、というニュースを読んだ。すでにこのメールでも書いているが、世界的に農産品の価格も上がっている。オーストラリアの6年連続の大干ばつにより、小麦の値段も上がっている。つまり、一次産品の価格がすべて上がっている、ということだ。これが日本に与える影響とはなんだろうか。
 誰もが知っているように日本は食品をはじめ、原材料の多くを輸入に頼っている。日本では戦後、幸いにも誰も今まで考えずに済んでいたが、これからはそれら食品や原材料が入ってこない、という事態になる可能性がある。あるいは入ってきても、それを入手できる人とできない人というのが出てくる可能性がある。具体的に例を挙げれば、その小麦価格の上昇により、日本に小麦が入ってこなくなり、日本に数多くあるイタリア料理のレストランの価格が上がり、レストランが淘汰され、ごくわずかのイタリアレストランしか残らなくなり、さらにそこにいける人たちはごくわずかの金持ちのみ、なんてことになってしまうかもしれない。
 それでは、どうやってそういう事態を避けるか。それは日本が原材料の価格上昇に負けない、技術革新などを行い付加価値をそれ以上に上げることしかない。また、製造業で言えば、海外にどんどん進出し、成長著しい市場で成功を収める必要がある。
 それを実行するにはなんといっても人だ。われわれ日本人が現在の世界の状況を認識し、意識を変えて一人ひとりが取り組むしか方法はないと思う。みんなでぜひもう一度この日本を盛り上げましょう!