年が明けて、自分の病気の事が少しずつ理解できても落ち込んでいる暇はなっかった。
僕ら大学時代の悪友仲間は、卒業して十数年経った今でも年に何回かは会っている。
高校時代からの悪友との付き合いは四半世紀近くになる。
大学を卒業して、故郷に帰ったり転勤した奴もいるが、その時ばかりはどこにいても未に集まる。
その年も新年会の連絡が入った。
十数人いる仲間の中でも、余計な心配をかけさせたくなかったので、病気になった事を伝えてあったのはたった2人だけだった。
だから、正直迷った。
仲間の中でも、やんちゃな方だった僕が病気になって体が動かなくなった姿をみたら、お人好しの奴らはどう思うだろう?
それに、僕自身も今の姿を見せたくないという気持ちもあった。
だけど、ちょっとしたトラブルがあって僕は嫌がおうもなく、その新年会に参加しなくてはならなくなってしまった。
僕は今の姿をいきなり見せるよりは。。。と思い、
あらかじめ「病気になった」という事をみんなに伝えておいてくれるように頼んだ。
案の定、すぐに心配の電話が鳴り続けた。
事細かに説明するのも嫌だったので、
『心配はないよ。詳しい事は当日話す。』
とだけみんなに伝えておいた。
それでも自分の中では、まだ葛藤があった。
自分の事のように、もしかしたらそれ以上に心配してくれる友達に対して、もの凄く嬉しかった。
だけど、疑いではあるが自分の病気をしってしまった今、どんな顔をして会えばいいんだろう?
上手く笑えるか。。。
僕にとっては一番の仲間だ。宝といっても過言ではない。
そいつらと、心配をかけずに今までと同じように大笑いして、楽しい時間を過ごすにはどうやったらいいのだろう。
あいつらなら、きっとわかってくれる!
大丈夫だ!
と思いながらも、葛藤と自分に対してのもどかしさは、
僕の中は完全にはぬぐいさる事は出来なかった。
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