2004年になって、初めてT大病院の定期健診に行った。


最高の年明けをしたにもかかわらず僕の体調は相変わらず、

僕の意思とは無関係に体の状態は良くなっていかない。
体の痛みは増してきているし、歩くのも徐々にだがしんどさが増してきた。

もう一つ大きな変化があった。

新聞が読みづらくなった事と周りの景色がぼやけて見える。


明らかに視力が落ちている。


もともと視力は良い方ではなく、眼鏡やコンタクトを使用していたがここに来て、

今以上に視力の低下が起きてるような気がしていた。
それをS医師に電話で伝えると、午前中に眼科に予約を入れておくからその後に僕が診ましょうとのことだった。

僕がT大に行くには地下鉄とバスを乗り換えていかなければならない。
東京でも3大ターミナルの一つに入るその乗換駅で、

今まで気付かなかった事がわかった。      

利用者が多い駅にもかかわらず、改札へ行くエスカレーターは上りのエスカレーターが1台しかない。


しかも改札を出てから地上に出るまでは登りも降りもエスカレーターがないのだ。
僕らは、階段を登るのもしんどいが、

それよりも降りる方が何十倍も辛いし恐い。


どうしても杖に重心をかけなければならないし、人間の本能として歩く為には無意識のうちに前方に重心を置くようにできてる。

昔ならそんな事も意識せず普通に階段も登り降りしていたが、

今の状態だと病院に着くまでにもの凄い労力を使う

(このエスカレーターは何のためにあるんだろう?)
今まで気にもしないで使っていたものに対して、初めて疑問をもった?

やっとの思いで、T大病院にたどりついた。                                


(次回からは、通院方法を考えなくてはいけないな!)

病院に着くまでに、体の痛みが増すようではどうしようもない。                    
眼科に着くと、視力検査から始まった。                                  

驚いた!!                                                   
今までの眼鏡をかけての視力が両目で0.2。裸眼の状態では左が0.02、右が0.03。  

完全な「弱視」だ!

これでは、眼鏡をかけている意味が無い。

新聞が読みづらくなったり、周りの景色の見方が変わるのも納得できる。
眼科の検査は何種類も行われ「眼底検査」までやって、丸1日かかった。


夕方から、仕事に行こうと思っていたがどうにも間に合わない。

「眼底検査」の薬が効くまでの間に会社に電話をしようと思ったが、携帯の数字が見えない。                    
仕方ないので、隣りでたばこを吸っていた人に電話番号を告げ、電話をかけてもらった。

(こんな感じで、視力まで取られたら何もできなくなるな。。。)                     
一抹の新しい不安が僕の頭の中をよぎった。


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