2003年9月
M総合病院で、ステロイドの服用を勧められた。

この時点で、ある程度の知識はあった。
院長先生から説明を受けるまでもなく、ステロイドの効果と副作用については知っていた。

ステロイドは治れば万能薬と言ってもいいだろう。
しかし、長期間服用し続ける事になれば、麻薬と同じで飲まなければ痛みは治まらなくなる。
10年も飲み続ければ、火葬した後、骨も形をとどめなくなるような体になってしまう。

それとそれに伴う、副作用の強さ。
ムーンフェイスと呼ばれる顔に痣ができてパンパンになったり、長期大量服用で、感染症、糖尿(のどが渇く)、胃潰瘍(胃痛、下血、吐血)、骨粗鬆症(足腰が痛い)、うつ、目の異常、動脈硬化・血栓症(足の痛み、しびれ、胸の痛み、息苦しい、激しい頭痛、めまい)、脱毛などが起こる。
今でさえ、痛み止めの薬の副作用で苦しんでいるのだが、それの比ではない。

しかし、他に方法がないのだ! もう前に転ぶしかない。
院長先生と話し合い、とりあえず調子が悪くなったら直ぐ止められる程度の量から始めることにした。

服用して3日後、直ぐに体調に変化が起こった!!
高熱と体中にはしる激痛で体がまったく動かない。
だるいとか痛いとかのレベルじゃない。

苦しい。。。!!

もうその一言しかない。
独り暮らしだった僕にとっては、どうする事もできなかった。
トイレに行くことも、何かを口にする気分にもなれなかった。

そんな日が2日程続き、緊急でM総合病院に行った。
その場で、ステロイドの服用を中止し、検査設備が整っている事と、院長の教え子で信頼できる医師がいるという事で、院長先生自ら電話していただき、T大病院に転医する事に決まった。

翌週、T大病院に行った。
丁寧に2時間近くも診察してくれた。
そして、入院する事が決まった。僕は、直ぐにでもというS先生の言葉を止めた。

「どうしても、やらなければならない事があるので。。。」と入院を1週間遅らせてもらった。

それは、ずっと考えていたこと。
できれば、そんな事したくはなかった。
でもここ迄きた以上はやらなければならない。

何ヶ月も、いろんなケースを考えて考えて、やっと出した結論だ。
ゆみえを呼び出して会ったのは、入院する前日のPM11:00

タイムリミットぎりぎりだった。。。