次第に雲が多くなるとの天気予報だが、朝はまだ青空で、雲の具合がよろしい。

昨日に引き続き、修行先の市民総合体育館ではミニバス大会の二日目が開催され、たくさんの子どもたちがメインアリーナで動き回っていた。

今日は午後三時までの勤務だったので、自作のお弁当を持参した。

子どもたちは元気に体育館のコート内を駆け回り、コーチや監督は「そこじゃない！」とか「いけいけっ！」などとわめき散らしていて…まあ皆さん元気なこと。

新型コロナウイルスのことなんか〝どこ吹く風〟状態。

ここ狭山市の新規感染者は、あらまっ、倍増⁈

《市民の皆様におかれましては…基本的な対策を》と市は呼び掛けているのに、市が所管している体育館のミニバス大会の開催は、その〝対策〟にどうやら含まれないらしい。

変なの。

五十嵐貴久著『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』を先日読み終えたんだけど、自分も高校生の頃にバンドを作って、高校の体育館のステージで歌っていた。

出発点は正統派トラディショナルフォークの〝ブラザーズ・フォア〟のコピーバンドで、サイモン&ガーファンクルや赤い鳥などもコピーして、アコギを弾きながら歌っていた。

グループサウンズが終焉を迎え、岡林信康や高石ともやなどが出てきて、フォークソングが反体制や反戦などの政治的味付けが当たり前のようなムーブメントが起きていた。

そこに現れたのが、吉田拓郎だった。

ギターを弾いて歌うから〝フォークシンガー〟と言われていたが、R&Bでありロックンロールであり歌謡曲であり…とにかく吉田拓郎に惹き込まれてしまったのが、高校三年のことだった。

本書の主人公の四十四歳の主婦と、ほぼ同年代であり、同じような音楽を聴いてきたこともあって、一気に読むことが出来た。

アコギのバンド、エレキのバンドと数組のバンドをかけ持ちしていたが、高校卒業時、最終的に在籍していたバンドのメンバーたちと、数年前に旧交を温めることが出来、皆んなでまたバンドやってみたいね、と話していた矢先、リーダーだったＴが新型コロナウイルスで亡くなった。

この『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』の主人公の主婦が、バンド活動への参加をなかなか踏ん切りがつかないでいると、

「やりたいのか、やりたくないのか」

と一緒にやろうとしていた他の主婦から言われる。

《やりたいのか、やりたくないのか》…人生の基本かもしれない、と思った今日の散歩、9.7km。

僕にはまだやりたいことが、幾つかある。

やれるうちにやりたいことをやっておく。やりたいことが完遂出来なくてもいい。やりたいことがあって、それに手を染めることが、まずは大切なのだ。

じゃないと、あの頃の君に顔向け出来ないような気がする。

明日はもう少し晴れてくれるだろうか。