急性リンパ性白血病では一般的に、化学療法による
1.導入療法
2.地固め療法
3.維持療法
の順に治療が行われると説明を受けた。
順調に完全寛解を経て、地固めから維持療法へ
移行できることになった。
一般的に維持療法とは「通院」で行われるものであり
すなわち「退院!」となるようだ。
白血病細胞が順調に減り、2010年11月無事、退院
できることになった。
思ったより早かったように思う。
私たち家族は飛び上がって喜んでいた
看護師さんも本当に喜んでくれたが、先生はそうではなかった。
まだ終わりではない。
完治したわけではないらしい。
維持療法を継続するために通院と服薬を続けなければならない。
5年以上再発しなければ「完治」というのだと聞いた。
外科的な疾患は退院となると本当に喜ばしいことだと思うが、がんは違う。
いつ、再発するかに怯えながら生活していくことになるのだが
当時の私たちは再発するなんてこれっぽっちも考えていなかった。
息子はまずやりたいこと
「寿司、食いたい!」
「学校へ行きたい!」
「走りたい!」
「野球がしたい!」
その他にもあったように思う。
お寿司は、家族で回っているところへ食べに言った
大好きなピザも食べた🍕
野球に関しては、砂埃がダメとか、菌が・・・とかの理由でOKが出なかった
白血病を再発させる危険があるということではなく血小板、白血球がまだ少ない状態では何かのウィルスに感染したとき
対処が難しいというものだった。
ヘモグロビンもまだ通常値の半分までしか回復しておらず、
通学も難しいため、退院後もしばらく学校は休んでいた。
その間も I 先生は家まで通って勉強を教えてくださった。
部活終わりにお越しになるからか、いつもお腹が空いていて
顔ほどもあるお饅頭を二口でたいらげたらしい。
息子の分と2個用意したがあっという間に二つとも食べてびっくりしたと。
その話はその後も何度も繰り返されるネタの一つになった。
たくさんの友達も来てくれたが、家に入ってもらうのはNGとのことで
家の外で全員がマスクをして夜遅くまで話こんでいた。
それを見た近所の人が
「全員マスクをした若い男の子たちが
たむろしている。異様な光景だ。」と
通報があったことも
そんなこんなで年を越し、翌年から野球部に復活した。
2月には修学旅行だ!