こんにちは。愛知の視覚障がいピアニスト小嶋怜です。いつも読んでいただきありがとうございます。

 残暑と言われた9月も過ぎ去り、やっと秋の空気になってきました。僕は相変わらず練習とレッスン・そして学校の授業の準備と充実した毎日を過しています。先日行った犬山西小学校の授業では教室で行いましたが次回はぜひ音楽室でという話もありました。小牧・春日井に続いて犬山も少しずつ浸透しているようです。来年度以降も犬山の方も充実させたいと思います。

 さて、だいぶ書こうと思いつつ時間が過ぎてしまいましたが、9月になり新たに本を読みました。今回は「初めての点訳」という本です。最新の第3版を現在読み進めているところです。これには理由があります。

 小牧市では視覚障がい者が集まる場がなく、3年前から団体として発足しました。主な内容としては視覚障がい者を対象としたスマフォ講座とイベントや講演会の開催をメインに活動しています。スマフォ講座は私たちでも使えるように音声を駆使して、基本の操作から最新のアプリの紹介まで一人一人に合わせて丁寧に対応しています。

 しかし、講座を開催するにはボランティアの協力がなければ僕たちが活動することは大変厳しいです。また、この講座では人手が必要の割にサポートが難しいのも現状です。そこで、イベントの際にも点字を知っていると良いという意見があり、ぜひやりたいと要望があったため僕が点字を教えることになりました。僕たちの団体で点字使用者は今のところ僕だけです。

 実際読み進めていると、僕たちには当たり前であるはずの点字ですが、意外にも知らないこともたくさんありました。というより、知っていることでさえ、他人に説明ができないのも痛感しました。。特に印象的だったのは、「馬場」さんと「バッハ」さんの三宅方です。点字は六つの点を文字によって変化させて読むもので、読む際は左上から1・2・3の点、右上から4・5・6の点で構成されています。そのバッハさんと馬場さんですが、「ッ」は2の点・馬場さんのような濁音は5の点で表します。そのため、1文字でも間違えると違う人物になってしまうということが書かれてありました。これ以外にも点字では電話番号や振込先の番号など特に数字は1文字でも書き間違えると違う宛名になってしまうということも書かれてありました。僕は小中高校でたびたび授業していますが、当たり前に使用している点字でありながら、普通の文字との違いを理解し、それをしっかり人に説明できるためにはこれを読んで正解だと思いました。まだ、読んでいる途中なのですが、かなり学びになっています。

 なかなか、一覧表がないと全てを説明できませんが、点字は思った以上に単純なようで複雑だなと思いました。。ちなみに、点字の楽譜も数字と同様、1文字でも間違えると全く違う高さや音になります。さらに全く違う曲になってしまいます。

 とてもややこしい話になってしまったかもしれませんが、本日も読んでいただきありがとうございました。