こんばんは。愛知の視覚障がいピアニスト小島怜です。いつもブログを読んでいただきありがとうございます。

 本日は、僕のような目の見えない人がどのようにピアノの演奏方法をマスターしていくかを書いていきたいと思います。

 全盲の僕にとって、レッスンしていただく先生の言葉を聞いたり、様子を単純に目で見ただけでは演奏方法は理解できません。指使いや手の形・体の使い方や呼吸方法をイメージができなければ触って理解します。特に現在ご指導していただいている佐藤先生からは指や手だけではなく、腕や脇腹・肩・腰・ペダルを踏む際の足等自分が触られることをいとわず僕が理解することを大事にしてくださっています。どちらかというと、素直な性格もあってか、注意や指摘されると反射的に「はい。」と返事してしまうことが僕は多いです。でも、「はい。」と返事しても実際は理解していなかったということも多かったと振り返ると思います。十分な練習ができてなかったりすれば佐藤先生にはあっという間に見破られます。

 自分が生徒を指導する際も僕もどこを触っても良いと言っています。でも、自分もこれまでそうでしたが、人の体を触ることは異性であれば一歩間違えれば大変良くないです。そのため、触る側も恐る恐る触るような形になってしまいます。しかし、見えない(特に全盲や重度のロービジョン)の人にとっては触らないと指導者の考えが分からないだけでなく、曲を仕上げることも困難です。これまで僕を指導してくださった先生方は僕の様子をあらゆる部分を理解し、分かってもらうためにさまざまな方法を試行錯誤してくださってます。僕たちも注意や指摘を受ける場合、単純に目が見えないことを伝えるだけでなく、どうすれば理解できるかまで伝える必要があるなと思います。無論、点字楽譜をしようしているために譜読みには晴眼者の何倍も時間を要することを含めてです。また、レッスンの録音はピアノの音・注意されている言葉は理解できてもどのような姿勢で弾いているかは音では分からない部分もあります。録音の利き方も考えなければと僕も毎回試行錯誤しています。

本日も読んでいただきありがとうございました。