月曜日。

いつも通り仕事をして、夫の母親から誕生日プレゼント届いたよ、との連絡。

帰宅して、お洗濯の合間にゲーム友達と話しをして・・・・そろそろ夕食の支度しなきゃなぁ・・・と思い手をつけた、いつも通りの夕方に電話が鳴った。

 

ナンバーディスプレイには実家の文字。

昨日実家行ったのにな・・・なんだろう?

電話に出ると母親が

 

 

母:「今日お父さんと病院行って来たんだけどね」

 

 

もう、この最初の一言を聞いた瞬間、気持ちがキュッと引き締まった。

そしてこの僅かな瞬間に頭を過ぎったのは【再発】もしくは【転移】の文字。

 

 

何故って・・・約9年前に手術した甲状腺の辺りらしい場所を、昨年の12月ぐらいから痛いと言い、以前より咳も増えているようなことは聞いていた。

 

一応今日までの間、ずっと通っているクリニックに相談し、かかりつけの定期的にPET検査もしている病院にも行き、エコー検査(母のその時の話なのでもしかしたら、MR検査だったかもしれない)をしてくれたけれど、特に何も変わりないという話のまま、痛み止めと炎症止めのような薬を出されてずっと様子を見ていた。

 

いつもは父が1人で行くのだけれど、こんな状況が続いているので、次の通院日には、母親が一緒に行くとは言っていた。

 

それが今日。

 

 

母:「ガンが突然大きくなってきて、もう皮膚の方に出てきて皮膚の色も変わってきているんだ。それで、緩和ケアにするか新薬をやってみるかって言われて。娘さんも一緒に話聞いてほしいからって言うから金曜日予約してきたから」

 

 

ん?あ、もう勝手に予約してきたのね?

仕事休めるかな・・・と思いカレンダーを見ると、たまたま珍しく金曜日は休みだった。

良かったぁ・・・って・・・そんなに決断急がなきゃならないのか・・・。

 

 

母:「あと、先生が新薬のこと調べておいてって言っていたから今から言うから」

 

 

レンバチーニメシル三塩

 

はて・・・絶対嘘だよね!

母が変な所で区切りながら言うし、さんを漢字のさんとか言うから、書き出してみたらこんなことになったけれど、まぁなんとなくわかれば調べれば出てくるからいいや・・・と思い聞き直しはしなかった。

 

 

母:「あとレンビマ」

 

 

これは間違いなさそう。

2種類選択肢があるってことなの?よくわからないなぁ・・・まぁ調べればいいか・・・。

 

そして、父が居ると話しづらいから、明後日の夕方に電話するからそれまでに調べておいてとのこと。

 

電話で話している最中に夫が帰宅していた。

母との話を終え、夫に父の状況を伝えた。

 

そして夕食を食べながらあれこれ父のことを話していている最中、突然プツンと何かが切れたように涙がドッと溢れてきた。

泣いている私に特に声をかけることもなく、夫は黙々と食事をしていた。

 

少しおさまり、今後のことをあれこれ話す私に

 

 

夫:「まだすぐ死ぬわけじゃないんだから死んだ後のことまで考えるな!まず来年の父ちゃんの誕生日が目標だな」

 

 

と。

4月は父の誕生日。

今日余命を聞いたわけではありませんでしたが、状況的に1年ぐらいだろうと。

短ければ3カ月ぐらいか・・・私はせめて年を越せればと思っていましたが、夫はもう少し先を見ているよう。

 

そうだよね。

余命宣告されてもそれ以上、数年と言わずとも数カ月、生きられた人たちも沢山いるし!

忙しくなるんだろうな・・・。

一番辛いのは父であり、支える母なのだから、せめて私は元気に2人を支えていかなきゃ。