【陳情令】第27話「揺るがぬ誓い」感想・道は分かれても心は忘羨 | 占いworld♡エンタメ部

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豪雨。夜の窮奇道。

 

 

藍湛「覚悟はあるのか?この先は道に背いたとみなされ、戻れないぞ」

魏嬰「道に背く?俺が何の、道に背くんだ!藍湛。あの時に交わした誓いを忘れたのか?」

 

 

魏嬰「一生心に恥じることなく正義を貫けるように」

 

魏嬰「俺は正義を貫くと誓った。なぁ、教えてくれないか。いったい何が正しくて、何が過ちなのか」

藍湛「魏嬰!」

魏嬰「俺とお前が交わした誓いな何だったんだ!悔やまれるのは狩猟大会の時、温氏を虐げる金氏を止められなかったことだ。止めていれば温寧もあんな目に遭わなかった。一度助ける機会を逃したが、今回は何があろうとも譲れない。今度こそ。必ず助ける」

 

 

魏嬰「藍湛。戦いが避けられないのであれば、俺はお前と勝負したい。死ぬにしても、少なくとも含光君の手にかかって死ねる。悔いはない」

 

魏嬰のこのセリフなんですが、私には愛の告白に聞こえる。「俺を殺してもいいよ。藍湛に殺されるなら悔いはないよ」と脳内変換されてしまうのです。これ、ブロマンスの極致ではなかろうかと。すみません。私の主観の感想ですので、どうぞお許しを。

 

 

魏嬰を引き留めたかった藍湛。でも、魏嬰からあんなこと言われたら、もう道を譲ることしかできませんよね。かくして藍湛は道をあけ、魏嬰たちが立ち去るのを見つめるしかないのでした。陳情令のオリジナルのこのシーン、よくぞ創ってくれたと思います。感無量です。たくさん感想を書くつもりでいましたが、言葉はむしろ邪魔な気がしてきました。ただ感じて、共鳴すればよいのかもしれません。

 

金鱗台の宴会場、闘妍庁。金光瑤から魏嬰の行動の報告がなされます。魏無羨が窮奇道で仙師を傀儡にし、四人の見張りを殺した。逃走した温氏残党数十人を引き連れ、薛重亥の伏魔殿を占拠。麓に結界を張り、近づくことができない状況であると。

 

江澄が謝罪に立ち、魏嬰が救った温寧と温情が自分と魏嬰の恩人であることを伝えますが、赤鋒尊が「温氏こそ江氏を破滅に追いやった元凶だ」と異論を唱えます。曦臣兄様が彼らが殺戮に加担していないと主張しましたが「悪事を働いているのに沈黙して反対しなければ見て見ぬふりをするのと同じ。温氏が倒れても代償を払わないのは虫が良すぎないか」赤鋒尊は血は血で贖うことが基本理念。己にも厳しい分、他人にも厳しく容赦がない。金光瑤の一件もあり、温氏に対して情けを見せることはしないでしょう。赤鋒尊の言葉に姚宗主や歐陽宗主が口を合わせ、温氏はことごとく敵だと吠えます。

 

金光善は江澄に対し、魏嬰が江澄を軽んじていると悪しざまに言い、姚宗主や歐陽宗主はまた口を合わせ、魏嬰を罵倒します。

 

金光善「奴は江氏の人間で、江家に恩があるのに宗主が何度注意しても従わない。あの日は各仙門が一同に会した宴だったのに、奴はその場で言いたいことだけ言って去って行った。しかも陰で奴はこんな風に言っていたそうだ。江宗主など眼中にないとな。聞いた者もいるのでは?」

藍湛「違う」

金光善「何だと?」

藍湛「魏嬰はそんなことは言っていない。その上江宗主を、侮辱したことは一度たりともない」

 

藍湛の言葉に微妙な空気が流れ、金光瑤が発言します。

 

金光瑤「そうですか。先日の狩猟大会で魏の若君はたいそうな剣幕でまくし立てて言葉に凄みがありました。もしかしたら似た類のことを言ったのでしょう」

金光善「その通り。奴は尊大で高慢な口ぶりだ」

 

藍湛の発言で一時はハッとした空気になったものの、金光瑤の発言に金光善が乗り、姚宗主は藍湛が窮奇道で魏嬰たちを通したことで逃げられたと暗に非難。再び魏嬰を叩く形勢となります。金子勲の(魏嬰が)温氏の犬を救うために虐殺までするとは、との発言に綿綿が異を唱えますが、逆に姚宗主にやり込められ、あげく蘭陵金氏の仲間である女仙師からも否定されます。綿綿は一門を抜けると衣を脱ぎ捨て、金光善を睨んで場を退出。金子軒は思わず「待て!」と言うものの、その後は静観。一時置いて、藍湛も綿綿を追って退出します。

 

藍湛の金光善に対する一言も、金光瑤の発言で金光善の流れに戻され、綿綿の異論も潰されてしまいました。金光善は尚も江澄に魏無羨がいかに危険な存在かを畳みかけ、江澄が乱葬崗へ赴き、陰虎符を魏嬰から取り上げることを言わせるのでした。ほくそ笑む金光善と金光瑤。江澄、もうちょっと頑張って欲しかった!赤鋒尊の「温氏こそ江氏を滅ぼした元凶」に毅然に発言してくれたら。赤鋒尊もね、綿綿を気骨がある女子と言ってくれるなら、あの場で一言助け舟出してくれてもよいのに。まぁ、赤鋒尊は魏嬰が正道でなく邪道を使っているのが納得いかないので、どうしても否定的になってしまうのでしょうね。魏嬰に実力があるのを認めてるだけに。

 

窮奇道で魏嬰たちを見逃したことで、藍先生からお叱りを受ける藍湛。姑蘇藍氏の掟第52条「妖者との交流を禁ずる」を言わされます。

 

藍先生「父親の教訓を忘れてしまったか?」

藍湛「母上は」

藍先生「黙れ!」

 

藍先生もねぇ、赤鋒尊とちょっと似てるというか、藍湛を心から案じてのことだとは分かるのですが、いささか頭が固い。とは言え、青蘅君のことで一番苦労したのは藍先生だと思いますので、お気持ちはお察しいたします。藍先生からすると、藍夫人も妖者のひとりになってしまうのもね。父親と同じ轍を踏んで欲しくないとのお気持ちもよく理解できますが、まぁこれも藍家の血なので、いたし方ないですよね。

 

乱葬崗。強気の温情姉さん復活。温情と魏嬰のかけ合いがとても好きです。阿苑を大根畑に植えるシーンもあり、ちょっとほのぼの。阿苑が登場するだけで癒されます。そして、江澄が乱葬崗へ。

 

魏嬰「お前も、俺が陰鉄を持っていると?」

 

第27話は激しく忘羨の回だと私は思っとります。魏嬰の「藍湛に殺されるなら悔いはない(脳内変換済み)」も、藍湛の涙も、ブロマンスであろうとも私はめっちゃ忘羨を堪能させてもらった!ということで第27話の感想を終わります。