(1)我々に大きな影響を与えた文章を3つ選んでみました。
①ワーラーステインの文章
ワーラーステインは、1960年代に、離婚が子どもに大きな衝撃を与えることを、初めて報告しました。当時、大学で心理カウンセリングを行っていたワーラーステインのもとに、近くの幼稚園には手の付けられない子どもたちがいるという相談が持ち込まれました。調べてみると、いずれも親が離婚した子どもたちでした。
ワーラーステインは、その後、親が離婚した65家族131名の子どもを長期にわたって、フォローアップしました。子どもたちが受けた心の打撃は、容易には消えず、大人になって自分が家庭を持とうとする時にも、自分の親と同じことを起こすことを恐れて、異性と親しくなることを躊躇するなどの影響がありました。
親が離婚した子どもは、精神的に大きな打撃を受けており、平均すれば、学業成績は低下し、精神的トラブルを抱え、成人後の社会的地位も低く、自身の結婚も破綻に終わりやすいなどの特徴がありました。その後、ワーラーステインの研究は、世界各国の大規模な調査により、確認されています。
離婚する人は、このことを充分に把握した上で、子どもに与える悪影響を最小限にするよう努力する必要があります。
ワーラーステインは、1960年代に、離婚が子どもに大きな衝撃を与えることを、初めて報告しました。当時、大学で心理カウンセリングを行っていたワーラーステインのもとに、近くの幼稚園には手の付けられない子どもたちがいるという相談が持ち込まれました。調べてみると、いずれも親が離婚した子どもたちでした。
ワーラーステインは、その後、親が離婚した65家族131名の子どもを長期にわたって、フォローアップしました。子どもたちが受けた心の打撃は、容易には消えず、大人になって自分が家庭を持とうとする時にも、自分の親と同じことを起こすことを恐れて、異性と親しくなることを躊躇するなどの影響がありました。
親が離婚した子どもは、精神的に大きな打撃を受けており、平均すれば、学業成績は低下し、精神的トラブルを抱え、成人後の社会的地位も低く、自身の結婚も破綻に終わりやすいなどの特徴がありました。その後、ワーラーステインの研究は、世界各国の大規模な調査により、確認されています。
離婚する人は、このことを充分に把握した上で、子どもに与える悪影響を最小限にするよう努力する必要があります。
②ラムの文章
ラムは、父親が子どもの発達に重要な役割を果たしていることを明らかにしました。ラムは、母子家庭と父子家庭の研究、愛着の研究、父親が在宅就労する家庭の研究などを比較検討したのです。
子どもは、ひとりでに大人に育つのではありません。オオカミに育てられた子どもは、言葉を話すこともできません。子どもが人間として育つためには、多くのことを、親から学ぶ必要があります。
父親は、遊びを通じて、子どもが次に進んで行く世界を、子どもに紹介します。また、ルールを守って技を磨けば、社会で活躍できることを子どもに教えます。仲間と、協力しながら競争することを教えます。また、自立を教えます。
父親が、単に子どもと会うだけでは、父親の役割を果たせません。何らかの手段で、子どもに多くを伝える必要があるのです。
ラムは、父親が子どもの発達に重要な役割を果たしていることを明らかにしました。ラムは、母子家庭と父子家庭の研究、愛着の研究、父親が在宅就労する家庭の研究などを比較検討したのです。
子どもは、ひとりでに大人に育つのではありません。オオカミに育てられた子どもは、言葉を話すこともできません。子どもが人間として育つためには、多くのことを、親から学ぶ必要があります。
父親は、遊びを通じて、子どもが次に進んで行く世界を、子どもに紹介します。また、ルールを守って技を磨けば、社会で活躍できることを子どもに教えます。仲間と、協力しながら競争することを教えます。また、自立を教えます。
父親が、単に子どもと会うだけでは、父親の役割を果たせません。何らかの手段で、子どもに多くを伝える必要があるのです。
③国連の子どもの権利条約
子どもの処遇を決めるには、子どもの意見を聞かなければなりません(12条)。その前に、子どもが置かれた状況を、やさしい言葉で、子どもに説明する必要があります。また、子どもの意見が実現しない場合には、その理由を子どもに説明する必要があります。なお、意見を聞くだけであって、片親を選ばせるということではありません。
また、別居が始まれば「恒常的に父母のいずれとも人的な関係及び直接の接触を維持する権利」があります(第9条3項)。
両方の親との関係を維持するのは、子どもの権利です。子どもの権利は、取引の材料にはなりません。子どもの権利条約は、我々に、行動の指針を与えてくれます。
(2)以下のように「超説得法」の感想文を書きました。Amazonのカズタマーレビューに投稿しました。
この本の要旨は、何でも本来的な努力が重要であるが、それだけではうまく行かない場合があって、説得の技術も必要だということです。
京都大学の山中教授にも、これまでに、説得を必要とする場面がありましたが、山中教授は、説得の技術を持っておられたので、良い評価を得て、研究を遂行することが出来たのでした。
内容を良くするとか、価値のあるものを作るとかは、正論ですが、商品の良さを他の人に理解して納得してもらうことも重要です。この本は、そうした説得の技法を分かりやすく解説しています。
この本には「簡単に1億円儲かる」とか「すぐに英語が話せる」とは、書かれていません。そのように書かれているビジネス本は多くありますが、いくら読んでも期待する効果はありません。
しかし、リフレ派の連中は、「お札を印刷すればうまく行く」などと言って、政府・自民党・国民を上手に説得し、日銀を牛耳っています。「以前にも、お札を印刷したが、うまく行かなかったではないか」と言っても、「信心が足りないのだ」などと反論します。
お札を印刷するだけでうまく行くのなら、誰も苦労して勉強などしないでしょう。我々が懸命に働いて貯金しても、目減りして行きます。楽をして儲けようとするモラルハザードがいったん起きると、敗戦に匹敵するようなカタストロフが起きるまでは、なかなか改革はできません。
説得の技法を知っていれば、楽をして儲かるというインチキに引っかかることも無くなるでしょう。リフレ派に説得されてしまった日本人には、欠けている知識です。それは現在、最も必要とする知識です。
1989年に野口先生は「地価の半分はバブルだ」と発言されました。その3年後の1992年に岩田氏は「地価の大半は、ファンダメンタルズの反映だ」と述べました。岩田氏は、定性的で粗雑な議論をしているだけです。
野口先生は、日本経済は崩壊する危険があると指摘しておられます。我々は、その備えをしなければなりません。カタストロフの後では、改革が行われて、戦後のような成長が可能になるでしょう。
主力産業が、もの作りから、サービス産業(情報提供)に移行しても、説得の重要さは変わりません。説得の技術(コミュニケーションの技術)は、日本の将来を左右する重要な技術です。この技術自体が、重要な商品です。日本人が、世界から多くを学んで、真面目に勤勉に良いサービスを提供しても、それだけでは外国のお客さんに受け入れてもらえないかもしれません。わざと円安にして近隣の仕事を奪うのではなく、人々を真に豊かにするために、重要な知識や技術を提供するということです。
説得の技法は、我々が最も必要としている技術です。