前回の積読(つんどく)リストのうち、インターネットサイトの5つを読みました。以下のようなことが書いてありました。文中の太字は、私が付けたものです。

共同養育は、どのように子どもに影響するか
入手可能な広範な研究結果によれば、身体的共同養育は、単独養育よりも、多くの点でずっと優れている。(例えばBuchanan, Maccoby & Dornbush, 1991; Burnett, 1991; Ilfeld, 1989; Lerman, 1989; Noonan, 1984; Rockwell-Evans, 1991)。しかし、一部の研究は、両者には差がないと述べている。(例えば Kaufmann, 1984; Mann, 1984; Trevisano, 1982). 重要な要因は、両親の間の争いである。両親の間に激しい争いがある場合には、共同養育も単独養育も、子どもには同じような結果をもたらす。両親の間に争いが少ない場合には、共同養育は、単独養育よりも子どもに良い結果をもたらす。良い結果とは、平均すれば、精神的なトラブルが少なく、犯罪を行うことが少なく、学業成績が良いことである。

共同養育は、両親の間の争いを増やすか
増やさない。共同養育では、争いは減るか不変である。(Albiston et al., 1990; Arditti, 1992; Buchannan et al., 1991; Burnett, 1991; Greiff, 1979; Kline et al., 1989; Luepnnitz, 1986; Maccoby et al., 1990). 監護の争いとは、誰が子どもを育てるかで争うことである。共同養育では、両方の親が継続して育児に参加するので、そうした争いが減るのである。また共同養育では、後日再び法的な争いになることも少ない。(Dudley, 1991; Emery and Wyer, 1987; Emery, Matthews, and Wyer, 1991; Luepnitz, 1986).


カナダ法務省
 
法的親権legal custody と、身体的親権 physical custodyの違いは何か。
身体的親権とは、子どもがどこに住むかということである。法的親権とは、子どもの教育・宗教・健康についての重要な決定をだれがするかということである。

法的共同親権Joint custodyとは何か
法的共同親権とは、両方の親が子どもの法的親権を持ち、子どもについての重要な決定を協力して行うことである。

両方の親が法的共同親権を持っている場合には、子どもの生活について、いろいろな取り決めを行うことが可能である。例えば、子どもが片方の親と多くの時間を過ごし、他方の親が子どもの健康・教育・宗教に関する重要な決定を行うこともできる。

身体的共同親権Shared custodyとは何か
身体的共同親権とは、子どもがそれぞれの親と、40%以上の時間を過ごすような場合のことである。例えば、片方の親と60%に時間を過ごし、他方の親と40%の時間を過ごすような場合である。あるいは、両方の親と50%ずつの時間を過ごす場合である。これらはいずれも、身体的共同親権の設定である。

法的共同親権Joint custodyと身体的共同親権Shared custodyの両方を持つことは可能か
可能である。そのような場合、子どもはそれぞれの親と時間の40%以上を過ごし、両方の親は子どもについての重要な決定を共同で行う。


Help Guide
 
僕が父と母に望むこと (子どもが必要とすることのリスト) 
(1)父も母も、僕の人生に関わりを持ち続けて下さい。手紙を書いて下さい。電話をかけて下さい。私になんでも聞いて下さい。父や母が私に関与してくれない時には、父や母にとって私は大切ではなく、本当は私への愛情を持っていないのだろうと思ってしまいます。

(2)争うのをやめて下さい。仲良くやって行くように努力して下さい。私に関する事には、合意するように努めて下さい。父と母が私について争うと、私が何か悪いことをしたような気がして、後ろめたくなります。

(3)私は父も母も大好きです。父や母と過ごす時間を楽しみたいと思っています。私が父や母と楽しい時間を過ごせるように支援して下さい。もしも父や母が、嫉妬したり取り乱したりすれば、私はどちらかの肩を持って、どちらかをより多く好きにならなければいけないような圧力を感じます。

(4)父と母は、相互に直接にコミュニケーションして下さい。そうすれば、私が伝言を持って行き来せずに済みます。

(5)他方の親のことを私に話すときには、良いことだけを言うか、何も言わないで下さい。他方の親について、意地悪で不親切なことを言うと、私を自分の味方に引きずり込みたいのだろうと思います。

(6)私は、父も母も私の人生の一部分になってくれることを望んでいます。このことを忘れないで下さい。私が、父と母に期待してあてにしてることは、、私を育ててくれこと、重要なことを私に教えてくれること、私が困っていたら助けてくれることです。                              
 
出典:ミズーリ大学


How divorce affects Children

離婚は、どのように子どもに影響を及ぼすか
(1)離婚は、ほとんど常に、子どもに多くのストレスを与える。たいていの子どもは、親が別れることを望まない。

(2)離婚は、子どもが精神的なトラブルを抱えたり行動上の問題を引き起こしたりするリスクを明らかに高める。特に、怒りや、反抗や、規則違反の問題を起こしやすい。

(3)しかし、親が離婚した多くの子どもは、そうした精神的、行動的な問題を起こさない。たいていの子どもは、めげないのである。特に、両方の親が、離婚のストレスをうまく対処しながら、適切に行動する場合には、離婚をはね返せるのである。

(4)しかしながら、うまくやっているように見える子どもも、離婚、自分と親との関係、親同士の関係について、つらい記憶を持っており、今後に不安を持っている。


The effects of Divorce on Children

離婚が子どもに及ぼす影響
(1)片親を失うこと‥‥離婚によりしばしば、片親との接触が失われる。そしてそれにより、子どもは、その親からもらうはずの知識や技術や資源(心理的、経済的など)を失うのである。

(2)経済的損失‥‥子どもを一人の親が育てる家庭は、子どもを両方の親が育てる家庭に比べて、経済的に貧しいことが多い。

(3)ストレスが多いこと‥‥離婚によって、学校や家が変わるなど、子どもの生活環境が変わることが多い。子どもは、新しい友達との関係や、新しい家族との関係を、うまくやらなければならない。こうした変化は、子どもに多くのストレスをもたらす。

(4)親の適応が貧弱なこと‥‥一般的に言えば、子どもが家庭の中でうまくやって行けるかどうかは、親が精神的に健康かどうかにある程度左右される。これは、親が離婚した家庭にも当てはまる。

(5)親としての能力が低いこと‥‥子どもに起きることの多くは、親が子どもを助ける能力の度合いと関係する。離婚後に親としての能力があまり伸びないと、子どもの行動に悪影響が及ぶ。

(6)親の争いにさらされることによる影響‥‥争いは、どの家庭にも見られるものであるが、離婚のプロセスが進行中の家庭では、特によく見られるものである。子どもが両親の争いに多くさらされると、子どもの精神的状態に多くの悪影響が及ぼされる。