野口教授によれば、現在の不況を克服するには、有効需要の創出が必要であり、そのためには、極端に言えば、穴を掘って埋め返すような仕事でも良いそうです。野口教授は、社会資本の充実を提言しておられます。
http://diamond.jp/series/noguchi_economy/10003/

そこで、知的ニューデール政策を提案します。欧米と日本では、一般の人が利用可能な情報の量に、絶望的な差があります。この差を埋めるための情報提供です。例えば次のようなことです。

(1)英語のできる人を雇い入れて、英語のウィキペディア(ネット上の無料の百科事典)を日本語に訳す。
(2)大学の定年退職者を雇い入れて、各種の教科書をつくり、ネット上に公開する。
(3)英語教育を安価に提供する。英語の資格試験を安価に提供する。資格試験合格者に仕事を与える。
(4)学校の各学年ごとに、学習のモチベーションを高めるための小冊子、正しい学習法の小冊子を無料で配布し、ネット上に公開する。
(5)健康のための情報提供をネット上で行う。禁煙法、断酒法、睡眠障害を克服する方法、虫歯の予防法、正しい食事法、糖尿病の食品交換表、カロリーと栄養素の計算など。
(6)良書の著作権を一括して買い上げて、ネット上に公開する。同様にして、良い番組をネット上に公開する。
(7)例えば、テレビドラマを何本か買い上げて、ネットに無料公開し、家庭をうまく運営する方法を伝える。
(8)例えば、禁煙についての指導やカウンセリングを無料電話により24時間体制で行う。

欧米では、政府機関や報道機関、同業者組合が、一般の人向けに情報提供を行っています。日本国民が情報不足に陥っている時に、情報立国などあり得ないでしょう。

未来産業を潰さない形で行う必要があります。例えば、出版社に依頼して、本を作ってもらい、それが100万部売れたものとして、著作権を買い取り、お金を払うというような形です。

こうした知的ニューデール政策により、情報革命を一挙に完遂させるということです。