結婚教育

アメリカの厚生省、子どもと家族の部局の文章を半分くらい訳しました。

親になるカップルのための結婚教育

概観
親になる時には、（特に最初の子どもが生まれる時には）、カップルの生活には非常に大きな変化がもたらされます。カップルは、子どもに対する責任を果たしながら、自分たちの関係や役割を新しい事態に適合させ、コミュニケーションの技術を改善し、生きていく上での責任に対応しなければなりません。妊娠中のカップルは、通常子どもの健康や幸福に自然な関心を持ち、それゆえ、新しい情報を習得する心構えがあり、新しく積極的な行動を始め、夫婦の人間関係を改善させる心構えがあるのです。プログラムは、たいてい結婚したカップル向けのものですが、結婚したカップルも結婚していないカップルも、親へ移行する時期には、人間関係を強化し、健全な結婚についての教育により大きな利益を得ることができるのです。

研究によれば、最初の子どもが生まれた後では、カップルは以前よりも意見が対立する頻度が増加し、より大きな衝突を体験し、夫婦の人間関係に、より多くの不満を感じるようになります。カップルが家庭内の対立に対処する仕方は、結婚生活の全体的健全さや子どもの幸福に、決定的に大きな影響を与えます。親の非常に強い対立は、子どもの心や行動に問題を引き起こします。妊娠中のカップルが、妊婦教室に一緒に参加することは、一般的に行われています。妊婦教室では、通常、分娩・子どもの誕生・子どもの成長などへの準備に焦点を当てて説明を受けますが、子どもの誕生に引き続いて起きる、多くの生活の変化については、あまり説明を受けません。親になるカップルのための結婚教育は、親への移行がもたらす苦悩をカップルが体験する前に、カップルの注意を、二人の人間関係に向けるのです。以下のものは、親になるカップルのための結婚教育プログラムの例です。

プログラム

親になるプログラムBecoming Parents Program (BPP)
この教育プログラムBPPの対象は、出産・養子・里親を通じて、初めて親になろうとする結婚したカップルや、緊密なカップルです。このプログラムBPPの内容は、カップルの関係を強化するための技術や知識を学ぶことができるような一連の授業です。このプログラムBPPは、結婚を考えているカップルのための包括的なプログラムである「人間関係の強化と予防のプログラム」(PREP)で教えられる原則に基づいています。ＢＰＰプログラムは、カップルが最初の子どもを出産や養子縁組によって得る時期に関係する独特の話題を、ＰＲＥＰカリキュラムに補足したものです。ＢＰＰプログラムは、ＰＲＥＰを改変して、人間関係の技術を習得することに焦点をあてており、疲労、ストレス、怒り、家事の分配、子どものケアなどに適切に対応する上での問題に焦点をあてています。このプログラムには、27時間の授業時間が含まれます。大半は、出産の前の時期に行われますが、各3時間の後押し授業が、乳児が生後6～8週の時期と生後6ヶ月の時期に行われます。プログラムの講師は、しばしば看護師さんですが、その他の専門職助手の人もプログラムについて訓練を受けて講師になることができます。

詳しいことについては、次のサイトを見てください。http://www.becomingparents.com
また、BPPプログラムの設立者の本が、あります。「親になること：家族が増える時に夫婦の人間関係を強化する方法」、（Pamela L. Jordan, Scott M. Stanley, Howard J. Markman）、 Jossey-Bass 出版社にて入手可能。http://www.josseybass.com