今や英語や中国語を話すゲストの方が多いと聞くニセコのスキー場。
ニューヨークでもスキーがプロ級に上手な人たちの間で
「ニセコのパウダースノウは経験した?」
というのがスキー情報交換の挨拶のようなもの。
もう7、8年前になりますがスキーが大好きなアメリカ人の友人は結婚式のバチェラーパーティの一環でわざわざニセコに男8人で行き、雪質が素晴らしかったと熱く語っていました。
そのニセコに1泊465万円のお宿が誕生したとか。
それが中国資本でしかも年末年始は満室だそう。
そして多くの顧客は世界からプライベートジェットで来るらしい。
それに対し地元の人たちは、何も恩恵には預かっていないと答えています。
(友人が送ってくれたTBS報道番組より)
この報道だけを見ると、日本が「ガイジン」観光客に荒らされているような印象を受けます。
でも本当のところはどうなのでしょうか。
そこで今日はこの件について考えてみました。
毎年行くコロラドのヴェール
こちらも毎年値上がりがハンパないです。
今年4月に娘と彼女の友人も一緒に3部屋ある
コンドミニアムに滞在しました。
リタイアメント目前で太っ腹でした。
来年はもうできないかもしれません。
ヴェールのリフト代はニセコの5倍以上です。
思うにニセコが安すぎるのだと思います。
一泊465万円ということは米ドル今のレートで3万ドルだと思います。
年末年始は満室と紹介されていましたが、施設には4部屋しかありません。
さらに分析すると、465万円のお部屋はベッドルームが7つあります。
ツィンサイズのベッドが並ぶ子供部屋もあるので、仲良しの友人家族や親戚と一緒に来てシェアすることができます。
ということは、子供つき3家族で来てシェアすれば1泊1万ドル。
確かに高いですが、今時、マイアミやパリで1寝室のホテルに泊まれば超富裕層が泊まるクラスでなくても1泊2千ドルはします。
家族で行って2、3部屋取れば軽く5千ドル。
そう考えれば家族みんなで行って1泊1万ドルは世界の富裕層にはそうめちゃくちゃ高いわけではないと思うのです。
ニセコはリゾートです。
ということはアフリカのサファリ同様に、季節でお値段が変わってくるはずです。
雪質がベストの時期は高いけれど、夏は比較的お得。
南アフリカのサファリなら雨季に入るこれからは、動物が出てこなくなるためオフシーズンでお値段もうんと下がります。
ロッジによってはハイシーズンの半額だったりします。
さらに、、、
番組の中でコメンテーターが、顧客たちはプライベートジェットで来る、と何度も繰り返していましたが、アジアから来るならそれも可能でしょう。
けれど、欧州やアメリカからとなると距離的にかなり大きな飛行機でなくては長距離の続行ができません。
※今話題のガルフストリームG550(70億円なり)なら東京ーNY直行も可能みたいです^^
でも、このクラスのジェットをプライベートに所有する人は数えるほどしかいないんじゃないかしら。
(企業のオーナーであっても、今時は私用の旅行に会社のジェットを飛ばすわけには行きません)
多くの場合は、チャーター機を利用するはずです。
チャーター機は超富裕層でなくても手が届きます。
娘の大学時代のヨーロッパ人の友人は、パスポートを忘れてマイアミに行ってしまいました。
彼女はアメリカの免許証がないためIDはパスポートです。
つまりパスポートなしでは一般の飛行機に乗れません。
さあ、どうしたかというと、裕福なお父様がチャーター機を予約してくれて無事にIDなしでニューヨークに戻って来れたとか。
お父様がとってくれたのは9人乗りの小型機で、お友だちも一緒に乗せてもらったため、ファーストクラスで全員が帰ってきたと思えば同じぐらいの出費だったはずです。
娘が小さい頃、ビリオネアの友人一家はチャーター機を利用してニューヨークから東京に来ていました。
が、コネチカットの別荘からうちのハンプトンの拙宅に来る際は、小型機だったりヘリだったりしてその都度違いました。
つまりその都度走行距離に合わせて違う機種をチャーターするのです。
そうそう、マンハッタンとハンプトンをヘリでつなぐUber的な空の便も運行しています。
つまりプライベートジェットではなくチャーター機で来る、が正解だと思います。
この世界の富裕層対象のニセコ開発は政府も後押ししているとか。
番組の中では、地元の人二人に取材し、どちらも
「物価が上がり、何にも恩恵はない」と答えてらっしゃいます。
でも、政府のやり方次第では、地元にとっても日本の未来にとっても大きなメリットがあるはずです。
で、その理由について続いて書いていきたいと思います!
南アフリカのサファリでの富裕層ビジネスモデル
別ブログもぜひ覗いてみてくださいませ。





