余の辞書に「騙される」の文字はなし

「わたしは人を見る目がない」

と、いつも楽しく拝見している方が書かれていました。

ビジネスでもプライベートでも

信じた人に利用されたり

騙されたりしてしまう。

そしてとても嫌な思いをする。

その件では今も途上だと告白していらっしゃいます。

純粋で、邪気がない方。

と、行間から勝手に思っています。

人間味があっていいなと。

わたしも似た経験ありますよ。

ハンプトンベイのポンクォーグ橋の上から見る風景。

午後8時半

普通の人の年収の2倍ぐらいのお金を、貸して返してもらえなかたこと。

このケースでは騙そうとしたのではなく、返す意思はあってもできなくなったという感じですが。

それが、娘を産んだ最後直前のことだったのです。

産褥で、それだけでもホルモンのバランスは崩れ、もう、人間的に甘すぎる自分を呪いましたとも。

でも、この時、夫がこう言ったんです。

「株式投資で、少し失敗してそのぐらいの損失が出ることもあるよね」

「少ない金額じゃないけれど、投資先の見る目がなかったと思おうよ」

「そのお金がなくても困るわけじゃないから」

その金額はわたしだけの口座から損失を当てようと思っていたのですが、夫が私たちのジョイント・アカウントから相殺してくれました。

それからも夫からは、人に騙されたとか、騙したとか、という言葉を聞いたことがありません。

彼の辞書にないんですよ。騙すというその語彙は。

甘ちゃんに見えてわりと人を見る目があるというか。

でも、わたしなどドキドキすることがあるんです。

「そんなに信用していいの？」

すると彼はこう言います。

「騙されたくないと、疑心暗鬼でだれも信じないで生きるより、騙される可能性はあっても、人を信じて生きる人生の方が楽しいよ」と。

この時思いました。

ああ、この人と結婚して正解だったと。

それでも人を信じていいか、悪いか判断に困るときはあると思います。

ニューヨークで日系の新聞に記者として雇っていただいていたとき、取材させていただいた東証1部上場企業の創立者のお言葉は今も心に残っています。

プライベートでもビジネスでも参考になると思いますのでご紹介させてください。

その方は、こうおっしゃいました。

まず、

わしは、ここぞと信じた人間には一度も裏切られたことがない、

と前置きをされました。

この言葉、ずどーんと体の中心に響きました。

そしてこう続けられたのです。

「一緒に働いてくれる部下、従業員や取引先がコロコロ変わり、腰が落ち着かない経営者や会社は信用しない」

その方は、小さな町工場から始め、世の中にこんなものがあったら便利に違いないある部品にこだわり、改良に改良を重ね商品化し、ついに会社を大きくした方です。

確かに、転職天国のアメリカでも同じ会社に3年いられないと、次の就職先が見つけにくいのは事実です。

また、こうもおっしゃいました。

「プライベートでは、幼なじみや学生時代の友だちなど古い友人がいない人間も信用しない」

なるほど、なるほど。

これは、わたし的には、もう膝を叩いて叩いて青あざになりそうなぐらいですわ。

どんどん友だちの顔ぶれが変わっていく人、S N Sなどを見ていてもいますね。

一見華やかそうですが。

また、ハッタリかましていたり、盛りすぎ？　と見えすぎてしまう人もいます。

実社会でも、マスコミやファッションの仕事、ニューヨークで不動産の仕事をしていたころ、いました、そういう方たち。

わたしたちは、そんな人たちを「怪しいぞ」と思う直感は持っていて、案外当たるんですよね。

ただ、何かの理由でその「怪しい」をもう一人の自分が打ち消したりするんです。

「いい人そうなのに。疑うなんて申し訳ない」とか

「肩書きすごいし、顔が広そうだし」とかね。

でも、もしその人の、一緒に働いている人やお客様の顔ぶれがよく変わり、次々とビジネス手法や売るもののジャンルを変えて、どれも続かないようなら、少し引いて様子見をします。

その人の長年の友人が見えなかったり、以前にしていた前身がわかりにくい場合も同様です。

肩書きもプロフィールも参考にする程度です。

どれだけでも盛ろうと思えば盛れますもん。

反対に、わたしが絶大なる信頼を寄せるのは

・働くスタッフや従業員の顔ぶれがずっと同じ

（その経営者の待遇がいい、大切にしている一方、従業員の士気も高く信頼がおける）

・長年贔屓にしている上顧客がいる

（それだけサービスと商品の質が安定しており、顧客を大切にしている）

それでいて、一方でリスクをとって、どんどん新しい商品開発にも取り組み、投資している。

大丈夫。

一つのことをやっていてすぐに結果が出なくても。

違うものに手を出して、それでもうまくいかないなら。

何か一つ、もう少し踏ん張ってみましょう。

そうそう、余談ですが、こんなお手紙が、イギリスの名門HSBC銀行から届きました。

これ、もちろん、詐欺です。

古典的なヤツです。

なんとわたしは、日本語でも似た文面のお手紙をロンドンからもらいましたわ。

引っかかっちゃう人いるんですよね〜。

今日は時間がないので、お写真だけで訳しませんが。またいつか。

それではみなさま、良い週末を！

イカリンのブログで、信じるものを具現化することについて、なるほど！と膝を叩きたくなる記事がリブログされていました。

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