母からもらった一番のギフト | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

 

 

 

 

母の病室からこんにちは。

コモンるみです。

 

みなさまには本当に心のこもった

暖かいメッセージをたくさん頂戴し

涙なしでは読めません。

 

ブログのコミュニティは暖かいです。

本当に、本当にありがとうございます。

 

 

 

今日でフルタイム看護7日目。

 

 

普段、遠く海外に住みながら

母とこんなに向き合える時間が持てて

本当にラッキーです。

 

 

強い痛み止めで意識が朦朧とし

夢とうつつのはざまを彷徨う母

 

 

壮絶なだるさと闘いながらも

声をかけると苦痛の泥沼から

もがくようにくぐもった声で

かすかに、しかし、

しっかりとした返事をします。

 

「癌の良さは、最後まで意識があること」

そう気丈なことをいったのは

まだまだ普通に生活ができていた

半年ほど前でした。

 

けれどいま目の前にいるのは

そんな凜とした言葉は

似つかわしくない

変わり果てた老女です。

 

 

混沌の世界で

その老女はまるで小さな子供のように

足を揉めだの、腰をさすれだの

そんなやり方は役に立たないだの

「わたしだけこんなところに

縛り付けられてどこにもいけない」

と、散々駄々をこね、

薬のせいとわかっていても

腹が立つことも言ったりします。

 

 

 

が、昨日から様子が激変しました。

 

食べ物はほとんど口にできず

起き上がることもできず

会話もかなり辛そうです。

 

こちらも少しずつ

疲れてきています。

 

そんなとき、その老婆が

うなされたように

こう言ったのです。

 

「わたしはるみちゃんの人生をやってみたかったの」

 

わたしの人生を代わりにやってみたかった?

 

母にそんな願望があったなんて。

 

田舎のしきたりのうるさい

古い家に嫁いできた母

 

戦前アメリカやカナダに住んでいた父を持つハイカラな家のお嬢さんです。

 

数年だけどお姑さんに支え

苦労をしたというのは聞いています。

 

が、お姑さん亡き後は

まさになりふり構わず

家を守ってきました。

 

小さい頃は

着るものにこだわらなくなった母が

とても汚く感じたことがあったほどです。

 

若い頃の写真をアルバムに見つけ

あまりの違いに驚いたものです。

 

 

わたしもいま大人になってみて

わかることですが

テキパキしているようで

全て抱え込む性格の彼女は

要領は悪かったのかもしれません。

 

家の犠牲になったという意識が

ずっとあった母

 

好きなことを思う存分

失敗や回り道も含めて

何も言わずさせてくれたのは

自分ができなかったことを

せめて娘にはさせてやりたいという

気持ちがあったのかもしれません。

 

 

わたしがわたしの人生をやれたのは母のおかげです。

 

進学も、就職も、結婚も、

すべて口出しをせず

好きなように任せてくれました。

 

両親が乗り気だった

お見合いの話をお断りするときも

何も言いませんでした。

 

納得しない父を影で説得し

自分たちがいいと思う人生を

押し付けることはありませんでした。

 

一人暮らしの編集者時代、

クローゼットに入りきらない洋服を

季節ごとに実家に

ダンボール箱に入れて着払いで送ると

全てクリーニングに出してくれました。

 

その服たちはそのまま保管し、

また着られる季節になると

何も言わなくてもすべて送り返してくれました。

 

ファッション編集者だった

当時のわたしにとって

服は何よりも大切な宝物でした。

 

編集長は口癖のように

「もっと25ansらしい服装をしろ」

と若い子たちに口を酸っぱく言っていました。

 

が、わたしはそれについては

何を着ていても

何も言われませんでした。

 

 

見かけや外見が

ビジネスシーンで与える影響の重要性を

母は何も言わなくても

ちゃんと理解して

そんな形で応援してくれたのです。

 

 

子供が思春期になったら

「子供のよき秘書を目指そう」

というアイディアを得たのは

そんな母からでした。

 

わたしの娘もまた洋服が大好きです。

 

洋服のおかげでみんなに褒められ

自分に自信が持てるようになったと言います。

 

わたしの子供でよかったと

言ってくれるのは

ファッションに対する理解があり

一緒にショッピングに行くのが

楽しいこととも言っています。

 

 

 

「ニューヨークに住んでみようと思う」

そう、告げたときも、驚いた顔もせず

「そう、いつから」

と、拍子抜けがする答えが返ってきました。

 

「反対しないの? 心配じゃないの?」

と聞くと

「もちろん心配しない親はいないけれど」

 

「もう決めたんでしょ。反対しても行くんでしょ」

と。

 

 

「大丈夫。寂しくなったら昼は太陽、

夜は月を見るから。

あの同じ太陽や月を

あなたもみていると思えば寂しくない」

と、ニコッと笑いました。

 

それから夫と結婚すると決めたときも

「優しそうな人でよかったね。本当に良かった」

と、手放しで喜んでくれました。

 

 

娘が誕生したときも

「女の子でよかったね」

「あなたに似ないで(なんでやねん)本当に優しい子だね」

と、手放しの喜びようでした。

 

 

が、小さい頃は一緒に遊んでもらった記憶がありません。

学校参観もいつもPTAの会長をしていた父が来ていました。

 

いつも家族は二の次でした。

 

だから、母の言葉

「るみちゃんの人生をやってみたかった」

はとても意外だったのです。

 

 

母はただ、わたしが好きなことをする人生を応援してくれていた。

 

目の前の変わり果てた母を見ながら

どんなに心配でも

どんなに危なそうに見える道でも

ダメと決めつけず

心の中で手を千切れんばかりに振って

応援してくれたことが

わたしにとってはかけがえのないギフトだったと思いました。

 

ふと気がつくとわたしも同様に

娘が楽しそうなキャンパスでの様子を

たくさんの写真と一緒に送ってくれると

一緒に娘の人生を疑似体験しているようで

ワクワクしてきます。

 

 

親が子供にしてあげられる一番のギフトは

本人がしたいことを

あれこれ、つべこべ言わず

優秀な秘書として脇を固めて

応援することなんだ。

 

そんなことを病室で思い

母の一言が不満だらけだったわたしの心を救ってくれました。

 

 

 

昨日の父。

今日は体調を崩し家で寝ています。

家族が体調を整えて難局を乗り切ることもとても大切ですね。

 

 

 

いよいよクリスマスが近づいてきましたね。

 

みなさま、どうぞ素晴らしい週末を♫

 

リッシュ・ニューヨークでは

クリスマスからお正月にかけて

気分が上がるコートを中心にご用意しました。

 

 

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週末中に詳細やリンクをお届けします。

今しばらくお待ちください!

 

 

 

 

 

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