男子SDSキャンプ実施中 | ラグカフェ編集部の取材メモ

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セブンズ男子日本代表として活動を期待されるメンバーが集まるSDS(セブンズ・デベロップメント・スコッド)が合宿を行っています。

国内(都内)での合宿を経て、再集合後は海外合宿へ赴き、再び国内で合宿を張ります。

 

この夏の3期間の最初、都内での合宿へ行ってきました。

先日のジャパンセブンズから、トップリーガーが一部抜け、大学生を中心に新たなメンバーが招集されています。

カラウナHCも選手の名前を覚えるのが大変なのではないでしょうか。

 

今回の主な目的はフィットネスとのことで、ゲーム形式のトレーニングは少な目(取材日には行わず)。

 

合宿の前半はアミノバイタルフィールドで行われました。

ここは、2020年でセブンズの会場となる味の素スタジアムの隣にあり、現状ではここが大会中のウォーミングアップ場になると言われています。

 

3年後にはここからメダルを目指すのだという意味もあり、この会場が選ばれていたようです。

アミノバイタルフィールドでのトレーニングは、男子だけではなく女子も別時間で行っていました。

女子はより本番をイメージするためか、音楽をかけて(おそらくリオの練習場では音楽がかかっていた)雰囲気作りにも工夫を見せていました。

 

新コーチも参加。

サニックスブルースでプレーし、セブンズ日本代表経験もあるハレ・マキリですね。

練習ではカラウナHCとよく話し、円陣では通訳もしていた模様。

 

女子にキックのコーチングをしていたようですが、男子もキックを仕込んでいます。

日本のキッキングはまだまだ未熟ということでしょうか。

 

アミノバイタルフィールドでは専任契約第一号選手、鶴ヶ崎好昭に話を聞きました。

「太田の方が暑いですね」

 

Q:今回の合宿ではどんなことをターゲットにしているのですか。

「今回は(直近に大会など)試合がないので、アジアシリーズへ向けてフィットネスとラグビースキルを上げることを一番の目標になっています。あとは、ここ(味の素スタジアム)が2020年の会場になると言われているので、そこをイメージしてやっています」

 

Q:新しいメンバーも入っていますが、カラウナ体制の立ち上げから参加している選手のひとりとして、意識していることはありますか。

「僕はグラウンドでしっかり声をかけることですね。オフのときも話はしますが、わからないことを聞いてきたときにという感じです」

 

Q:新しい選手では、山極選手は今までにいなかったタイプに見えます。

「そうですね、身長もありますし。ただ、ラグビーはフィールドプレーが大事なので、そこでどう自分の良さを見せられるかというところですね」

 

Q:グラウンドではフィジカルトレーニングが中心になりますが、それ以外は何かしていますか。

「グループに分かれて、これまでの試合のビデオを見てディスカッションをして、最後みんなで共通理解を持つような時間もあります。若い選手や海外出身選手もしっかり自分の考えを話してくれるので、コミュニケーションは取れていると思います。多分、そんなこともしているんだと感じるようなこともやっています」

 

 

「そんなこともやっているんだ」という言葉もありましたが、当然ながら取材では見えない(公開されていない)ところでも色々な動きがあります。

あとはその動きをいかに本番で感じさせられるか。

そんなときに、苦しい状況でも声を出せる鶴ヶ崎のような選手は重要になるでしょう。

 

アミノバイタルフィールドでのトレーニング期間を終えると、練習会場は辰巳へ。

練習会場が変わっても、トレーニングはフィットネスを上げるためのメニューが続きます。

ボールを使ったトレーニングでは、ディフェンス時のコミュニケーションを確認。

カラウナHCも参加します。

こういったメニューになるとやはり坂井、小澤、鶴ヶ崎といったメンバーが存在感を発揮します。

 

主なトレーニングメニュー終了後はラインアウト、スクラム、キックなどポジション別に細かな確認も行いました。

 

そのなかで、ある選手がシャトルランをしていたのですが、カラウナHCも一緒にシャトルランをしていました。

 

練習後、新メンバーの一人、山極大貴選手に話を聞きました。

専修大学2年生、保善高校出身です。

 

Q:初の合宿参加ですが、村田亙さん(専修大学監督)からは何かアドバイスはありましたか。

「もう、楽しめの一言だけです(笑)」

 

Q:練習ではコーチや他の選手から細かくアドバイスを受けていたようですが。

「本当に助かっています。セブンズは2年生になってリーグ戦セブンズ(関東大学リーグ戦セブンズ)しか出たことがない初心者なのでわからないことも多いので、そこを細かく教えてもらえて、助かっています」

 

Q:ではSDSに入ることは想定していなかった。コーチなどからは何を期待しているか言われていますか。

「そうですね。本音はまさか、って感じです。自分はスピードが劣る分、高さで見せて欲しいと言われています。ラインアウトとかキックオフでマイボールをキープできるように。それもあって、ジャンプの個人トレーニングもしています。SC(肩書としてはフィジカルパフォーマンスコーディネーター)の伊藤(良彦)さんからもこの合宿でジャンプ力を鍛えようということでやっています。脚力はスピードにもつながるので、そこを鍛える意味でもジャンプ力はつけたいです」

 

Q:この合宿はゲームが少ないですが。

「いきなりゲームは自分もついていくのが大変だと思うので、基本的なところからやってもらえるのは(自身にとって)ありがたいです」

 

Q:これからどんな形でチームに貢献していきたいですか。

「練習でも言われていることですが、コミュニケーションを取って、盛り上がれる、自分から雰囲気を変えられるようなプレーをしていきたいですね」

 

 

197cm(プロフィール上)と練習場でも一目でわかる長身の山極。

高さの面では間違いなく世界に通用する選手です。

あとはどこまでセブンズにフィットできるか、個人としてセブンズにコミットできるかといったところでしょうか。

 

瀬川HC時代からもたくさんの選手が合宿に呼ばれ、フェードアウトしていきました。

そこにはそれぞれ色々な事情があり、選手やチームでクリアできるものばかりでもなかったはずです。

 

セブンズを取り巻く環境は少しづつ改善されていますが、まだまだ十分とは言えないでしょう。

ジャパンセブンズ後の会見で、鶴ヶ崎に続く専任契約選手はいつまでに何人くらい契約できそうか、という質問が出ました。

カラウナHCは10人から15人くらいの専任選手が欲しいといいつつ、そこまでの人数になるめどは立っていないと話していました。

9月のアジアセブンズ初戦、香港大会までに何人か契約できるかどうかも未定だと言います。

 

まとまった合宿期間や海外での合宿をより有意義にできる人材的なバックアップも早急に進めなければならない課題です。

 

(尾)