義母の四十九日を終え
義母が好んで一緒に何度も足を運んだことのある
鴨料理を主役とする そば処 にて
食事会を予定する
そのお店のそばに
土手があることに初めて気がつき
(もしかしたら、鴨がいるかも)
との思いで
後ろ姿が 皇帝ペンギン の様にも見える
灰色のコートを着た我が家の息子に声を掛け
その土手の向うにまで
歩いて行ってみる
土手を登り
見えた景色は
歩きながら膨らました期待には反して
鴨 どころか 川 をも
探すのが難しいのであった
ここからだと
南方面にある野田橋の方向に
江戸川を流れる水の筋が
かろうじて見えた
鳥が飛んでいる姿を見つけて
耳を澄ませば
かぁかぁ と
冷たい風と共に
私の耳を弄(もてあそ)んでいる
のであった
今日の感心