ども。

 

さて、待ち合わせた不動産屋さんは、意外にも見るからに経験の浅そうな若い人でした。

そのお兄さんの案内を受け(自宅の近所だったのですが、まったく通ったことのない道でした)、しばし歩きながら物件について説明を受けました。

いや、説明じゃなかったな。

 

「見たら驚きますから」「ダメならダメと、はっきりと言ってくださいね」

 

なんだこいつ、売る気がないのか。こちらが冷やかしだと見抜いているのか。

妻とけげんな顔をしました。

 

で、道中。

道がどんどん狭くなっていきます。幅員は3mくらいでしょうか。

「そこの階段を降りた突き当たりです」

不動産屋のお兄ちゃんが、道の左側を指しました。

 

ん、階段? どこに?

 

「あの緑色の手すりがそうです」

 

 

あの錆びてボロボロの?

 

いやーびっくりした。

 

階段に着きました。

手すりがあるのは最初の2mほどで、あとは両側の建物が迫っています。

幅は1.2mくらいでしょうか。

道すがら、お兄ちゃんが、「車は止められませんよ」と言ってたけど、そらそうだわ。

 

「階段の左側は二世帯住宅、右側はなんかの会社みたいですね」

 

「みたい」って、それ調べとくんも、あんたの仕事ちゃうんかーい。

 

階段を降りきって、いよいよお屋敷、いや家、違うあばら家、まだまだだ廃屋にご対面です。

 

いやーすげーな。

ため息しか出てこんわ。

 

家? に向かって右側は民家(「だれか住んでますね」)。

向かって左側は、二階建ての大きなプレハブ(「この建物、なんでしょうね?」)。

 

いや、住んでいるのはわかるし、あのプレハブがなんなのかを調べておくのもあんたの仕事ちゃうんかーい。

 

協議の結果、どうやら土建屋の倉庫ではないか? ということになりました。ガラが大量に積んでありましたから。

 

「ここ、私道なんですよ。3筆に分筆されています」