新年を迎え、3歳牝馬クラシック戦線について、まずメディアから発信されたのは、「阪神JF」2着馬クロノジェネシスのローテが「チュリップ賞」ではなく、まず「第54回クイーンC(1東5)」になった事であった。
そう聞くと、まず我々の脳裏に浮かぶのは2011年のホエールキャプチャになるだろう。昨年は、3着馬マウレアが、このルートで臨んだが人気を裏切り5着。この年の出走馬の中で次走の3歳初戦で1着歴を刻んだのは、1着馬ラッキーライラックと5着馬(外)モルトアレグロの2頭のみ。これを加算歴にまで拡張しても、増えるのはトーセンブレス1頭の「フラワーC」2着歴のみだが、同馬は*2着同枠馬の身分だったので、結局、「JF」連対枠が強かった事になるから論点飛躍するが、その結果が、取消処理だけで、2、3着以下が入れ替わるという事実。しかし、そこに後に3冠は愚か「JC」まで取り込んだスペックの誕生を予見するものが無ければ、以後、何の役にも立たないのも事実。
今年は見た目のインパクトが強力だったから、圧倒的集票力も伴い、結果も相応。4連勝で「桜花賞」に臨んだラッキーライラックの計時は、「チューリップ賞」と同じ1.33.4で少なくとも大幅な能力落ちには見えない。それにカンマ3秒のアドヴァンテージをつけて先着した3F33.2の末脚は、距離が延びた「オークス」でも同一値。まぁ、それらは起用性の付き纏った結果論ではあるが、そういう意味では、レーティングも同様である。結果の推計などは出来ないが過去を評価する事は出来るというのが当研に認識である。後は、明け4歳となった今年のアーモンドアイが、どこで蹄の弱さが出るなどしてしくじるかの判断になる。兎に角、メディアが真実を伝える訳でもなく、官僚の発表や、原稿通りの発信かもしれないから、そう言う心算は必要だろう。
そんな中、施行される「第35回フェアリーS」である。出走馬には前走「JF」出走馬は存在しなかったのは、1頭の(外)の抽選除外の挙句。出走確定馬には、ウオッカの仔の(外)タニノミッションの名は無い。これが既述の(外)だが落選組の母が何であろうが、それが現実の起用性を左右する夢物語などは一切無いから、この1勝馬の非出走性に意味は無い。敢えていうなら、同馬は、出走すれば、「JF」経路馬の唯一である。影響があるのは、出走可能状態での回避の話である。この辺りは勘違いを見掛ける事が多い。それでも、その母が同一重賞の勝馬など、それが出走することしない事で可能性が消失する事に意味がある訳だ。
この「JF」7着馬が、当選出走していたら、2009年カツヨトワイニング(7→4着)になるかジュルミナル(6→1着)になるか悩んでいたかも知れないから、非出走性は当研にはラッキーである。
ゲート番が決まる前に集票構造を想定する事に意味が有るかは解らないが、混沌としていても、大衆はメディアに先導されてランキングをつける。デムーロバイアスや活躍した兄弟からのアクアミラピリスやレーヴドカナロアなども上位の推挙になるだろう。
重賞3着実績馬アマーティは、骨折明けだし、2勝馬には、マイル歴が無いなど不確定要素満載である。まぁ、この時期、1200であろうが1600であろうが、適正の外で結果構築されることも多いから、気にする必要は無い。注目馬は、まさに、その1頭であるホウオウカトリーヌである。但し、2着想定。1着単純枠出目は死に目の6枠、つづいて2枠になる。2着出目は残念だが、見えて来ない。

