第12回阪神カップ ~揃目翌年戦での連年起用性~ | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 今年の「阪神カップ」は「土曜施行」でありながら「全9日開催」での「第7日目施行」という初めての特殊事情の下で施行される。それは、何よりも「ホープフルS」の存在によるもので、それがG1昇格戦であろうがG2維持であろうが実は変化が無い事である。
 2006年新設された1着本賞金7000万定量G2は、この阪神競馬の「第6日目施行」で稼働した。それが行き場を失い、あっちにこっちに移動するのは、「朝日杯」の阪神移設の影響を受けている。それは嘗てG2競走であった頃の「CBC賞」の系譜を引きずったものと同じで新設早々、取消馬を出して禁止馬(市)フサイチリシャールを「JCD」からの経路で3歳時に起用した。その後、昨年の揃目開催まで3歳馬の起用は無かった。
 翌年、Jpn表記戦を行う事となり順次フェニックス2頭をそれぞれ起用し、2009年にG2表記戦となり(外)キンシャサノキセキを起用し、翌年、土曜日施行になっても同馬を連年起用する。ここから、毎年変化する番組環境の中で、連年起用がオンパレード。
 2014年のリアルインパクトまで続けられたが、2016年では出走した前年1着馬ロサギガンティアに知る人の注目を集めて単勝4番人気だったが5着惨敗。そこで頑張ったのが既述の3歳馬シュウジである。
 そのシュウジの出走もある今年の「阪神カップ」も連年起用はあるのか?実は昨年のイスタボニータも連年起用なのである。そうダンスディレクター枠の間接起用。だが、こんな事を知っていても知らなくても、然程、結果は変わらないように日本競馬は構成されているのである。
 昨年のシュウジの起用で重要なのは、これの父が(外)キンシャサノキセキである事である。今年のシュウジ7枠14番なら狙えそうだが実際は8枠17番
 基本的に1着馬の経路は、「重賞」である必要がある過去の歴史だが、過去3年に限定すれば、前走オープンが2勝である事も事実。
 その歴史が浅いから、「単勝8番人気馬が4勝もしています」という評価も出てしまうのだが、今後、人気馬が奮闘する場面が増える事になるだろう。

 そもそもイスラボニータは皐月賞馬で、ここより「有馬記念」狙いが基本姿勢のはずだが、早々に短距離路線に変更し、未だに「惜しい」競馬を繰り返す身のまま。そして、揃目開催のダートG1勝歴馬である(外)モーニンの初芝出走もある。前走「武蔵野S」なら2010年のスズカコーズウェイもいるし、「フェブラリーS」出走馬ならレッドスパーダもいるし同馬はキンシャサの同枠2着馬であるが「初芝」では無い。