今年の夏季競馬番組にも結局、想定していた「サマーマドンナシリーズ」は組まれる事は無かった。
単純に「北海道新聞杯」としての当該「クイーンS」は、「第48回」2000年に中山から札幌に移設され、その前年秋季、この幕を引いた3歳牝馬エアザイオンは1回札幌の500万条件「ニセコ特別」1着からの経路の条件馬であった。それでも同馬は堂々の単勝2番人気での起用で春のクラシックを経験したクロックワーク以下らを後塵に置いたのは岡部=藤沢のタッグであった。2着のマイネレジーナ共々「第4回秋華賞」に出走し先のクロックワークを現物に配して馬券対象枠に組まれた。1着現物は春を諦めて夏を走ったものの1円の賞金も加算しなかった「ローズS」3着馬ブゼンキャンドルで安田康彦の初G1制覇であった。
だが、それは「時事通信杯」、3歳牝馬限定戦の話である。その翌年から「北海道新聞杯」が受け継いだ古馬牝馬重賞は見た目一変の様相ながら3歳時のクラシック参戦歴を重視した嘗ての「マーメイドS」と同じ起用性を示した。そんな中で、オースミハルカが3歳で(外)ファインモーションをクビ差下して1着起用され、ある手続きを踏んだ3歳馬も起用されるようになった。しかし、2011年のアヴァンチェラは前年3歳1着馬アプリコットフィズとはジャンポケ産駒である事しか共有していないスペックであったし、翌年のアイムユアーズは手続通りとは言え、翌年の函館代替も連覇するという理論破綻。
今年の出走馬には、古馬牝馬のステージから「Vマイル」1着馬アドマイヤリードが存在し、3歳馬のステージからは「NHKマイルC」1着馬アエロリットが存在する。馬場が異なるから計時だけでは比較不能の2頭が格で覇を競う訳だがここで本気を出す訳ではないだろう。
世代では、先のアイムユアーズ世代(現8歳)が代替込みで2012年から2015年まで4連覇した訳で、その真意は当研の理論武装では解決しないのがネックである。
アッパーはG1馬も存在すればボトムラインには3歳900万条件馬も存在する別定戦には、古馬の増量馬が存在しない番組となった。
その開催回数は揃目前年戦の「第65回」でキーホースは、このコースでレコードを持つクロスコミアとエテルナミノルの2頭の4歳馬。
