妄想の断片~牝馬限定マイル重賞施行の歴史~ | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

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◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。


 「牝馬マイル重賞施行の歴史」などと言う妄想は「桜花賞」や「Vマイル」のアプローチの際にするものだが、妄想は「エリザベス女王杯」が古馬牝馬G1化する際に、なぜ、芝1600mでなく芝2200mなのか?という疑問が生まれたが、その疑問は、「Vマイル」の新設によって解決した訳でもなく未だに違和感として存在する。

 1996年「マル外ダービー」の裏看板と共に春季競馬番組に3歳牡牝限定G1競走「NHKマイルカップ」が創設され、同時に秋季競馬番組内に「秋華賞」と古馬混合G1に看板をかけ替えた「E女王杯」が出現した。この変化を受容した世代がフサイチコンコルド、そしてエアグルーヴらである。
 「朝日杯FS」が2004年セン馬を排斥して、2歳牝馬の出走を認める事で、(便宜上)牝馬のマイル重賞への出走機会が1つ増加した。この変化を受容した世代がディープインパクト、ラインクラフト(シーザリオ)世代となり、ご存知のように、これらの世代の牝馬群が2006年に創設された「Vマイル」の出走した4歳馬らである。
 3歳牝馬クラシック頂上戦「優駿牝馬」に向けての話であるから、やはり「牝馬限定重賞」に拘ることにならざるを得ない訳だが、今年の「オークス」に関わるTVCMが、エアグルーヴである点も鑑みると「NHKマイルカップ」出走時より明言していた「中1週」での「オークス」参戦を予定しているハナズゴールは、それが「ベタ」な発信であっても直接、間接に関係なく、注視すべき対象に思える。