【WIN5】対象競走でないG2競走「スワンS」 | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

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◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

  現行システムでは基本的に「日曜日に編成されたメイン競走」という立場であれば、自動的に【WIN5】対象競走になるから、G2競走であろうが、GI競走であろうが「土曜日」施行であるなら、その対象から除斥される事になる訳だから、別段、【WIN5】を売らない番組は、取り残された古き大地に於ける立地を主張して、新しい土壌成分を含む戦歴を完全に否定する訳ではないのは、これまでの競馬番組の意匠が込められた起用性が証左している。

 つまり「再現不能の戦歴馬でも、新しい時空の中でも起用されるし、古き大地に仁王立ちする新興勢力も成立する」というのが主催者の真正なる意匠である訳だ。その空間では「非正規」「タブー」「粗大ゴミ収集」的な非現実的なロジックは完全に無力化する。

 そこに「優劣」が存在し得ないの当然としても、【WIN5】非対象競走としての古馬G2競走は、特異な立場であることは否めない。
 しかし、そのポジショニングは、今に始まった訳では無いし、これまでは「土曜施行の古馬G2競走」という扱われ方をして来たのも事実である。
 それが、【WIN5】の限定稼動によって、より鮮明に浮上して来たことになるし、大震災の影響を大儀として稼動した番組編成の変調。
 例えば馬齢限定戦ではあるが、システム稼動時に行った「フローラS」の土曜日への移設や「目黒記念」の「日本ダービー」との分断は、象徴的である。

 平年とおりの[土曜施行G2競走」の代表は、やはり「金鯱賞」になる訳だが、これを「スワンS」の検証サンプルとするのは、若干の違和感がある。
 まぁ、そういう観点で検証される研究者は、それぞれが選別基準を持っているはずだから、(指定)である点を重視するのも、芝1400m戦であることを理由にするのも自由選択だろう。
 番組編成の性格として、「土曜日」に「G2格」が施行される週の「日曜日」には、GI競走若しくはG2競走が編成されるという基本理念は至極自然に流れの中で理解出来るだろう。
 その観点で見ると、「宝塚記念」という番組編成は非常に特異な存在に見えるのは私だけでは無いだろう。当該番組は、併催重賞も、先行重賞も携えていないGI競走である点は類稀の極みと言える。
 話が本線から、かなり逸脱してしまったが、上掲資料を作表していて、私的には「京王杯SC」から何らのサンプル性が見出せるような気がする。(マイルGI競走のステップという括りで十分、普通やんけ...笑)