トランスメディアとは

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先日アサシンクリードリベレーションズの本編を全てクリアしました。

エツィオサーガで買って一気にやったけれど最後の最後でデズモンドとの会話シーンはまさにエツィオサーガの集大成といえるシーンでした。

海外のゲームのわりに演出がとてもうまくて大筋のシナリオの展開はやっぱりおもしろい。

ただ残念なのは個別のシーンが・・・



例えば敵地に侵入して火薬庫に火をつけるシーン。
一人での攻略は厳しいため仲間に助けを求めるよう指示されます。
ところが仲間は敵の捕虜にされ、助けださなければいけない状況に。

典型的な展開ですが、エツィオさんは捕虜となった仲間を助けます。

そしてとうとう火薬庫を爆破することになるのですが第一声が



「私は火薬庫に火をつける!お前たちは逃げるんだ!」



・・・(;・∀・)

なんで助けたんだよ・・・





こういったシーンが結構あり、その場の雰囲気にうまくごまかされないと違和感がバリバリです。



そこを除いてもとてもおもしろい作品なんですが。


それはともかくこのアサシンクリードシリーズはいわゆるトランスメディアコンテンツのパイオニアを目指していると述べられています。


トランスメディアとは・・・

簡単に言うとゲームというメディアの作品がそのままアニメや現実世界での企画とリンクし
メディアのジャンルの囚われずに作品が展開していくもの


ということになります。結構似たようなことあっちこっちでやってそうですがそれはあくまで「似てるだけ」です。

最近だと原作はゲームだったものがアニメ化する例は多くあります。
(シュタインズ・ゲート、リトルバスターズ、ペルソナなどなど)

または原作が書籍だったものがアニメ化(氷菓って確かそうだった気がします)
したり映画化(推理小説とか多いですね)

あとは映画からゲーム(ゴッドファーザーとかアバターとか。洋画に多いです)

などなどたくさん例はあります。しかしこれらは単なる「クロスメディア」展開です。


何が違うかというと
クロスメディアは「同一の原作を様々なメディアで展開していく」ものです。


だからゲームのアバターでも映画のアバターでも書籍のアバターでもシナリオは同じです。



クロスメディアというやり方は大元の土台が同じなため、最初から一定数のファンを獲得した状態から始められることが大きなメリットだと思います。

これに対してトランスメディアは新しいメディアに展開する場合、全て内容は別のものになります。


トランスメディアの事例として「ヘッドトラウマ」という映画があるのですが、わかりやすいサイトがあったのでリンクを貼っておきます。

http://pressa.jugem.jp/?eid=222


要点だけ転載します。

この作品を見に行こうとした観客は映画館に向かう途中、公衆電話が鳴り響いてるのに気づかされます。受話器を取ると、なにかの会話の断片が。そして映画館の前では、牧師が演説をしながら「この世はもうすぐ終わる」と書かれたパンフレットを配っています。無視して映画館に入ろうとしますが、牧師はその漫画入りのパンフレットを無理矢理観客に押しつけます。

 映画のオープニングでは、画面に表示された番号に携帯メールを送るよう指示が。そこにメールを送ると、映画の最中に携帯メールが次々と届くようになります。

 映画の上映が終了し、帰宅する観客。家の中でふとバッグを見てみると、映画館の前でパンフレットをもらっていたことに気づきます。中を開いてみると、「ゲームに参加しませんか」とあって映画の公式サイトのURLが記載されています。

 そしてサイトにアクセスすると、映画の続きがオンラインゲームになっているのです。ゲームの途中で再び携帯電話が鳴り、映画の登場人物の主人公の声が聞こえます。

「罪の意識を感じるか? 意識を失ったことはあるか?」
「お前の隠された秘密を答えよ」



・・・こういった作品見たことありますか??


実在する土地「秋葉原」を舞台にした作品。シュタインズ・ゲートという作品があります。

あの作品ではラジオ館(なくなりましたね・・・)にタイムマシンが突き刺さるという事件があるのですが、実際のラジオ館にもタイムマシンをぶっ刺すという企画がありました。

あれも本編の再現なのでクロスメディアどまりなのですが、設定としてトランスメディア化することはできたかもしれませんね。

トランスメディア化の作り手側のメリットに関しては僕にはわかりません。
ただ、受け手からすれば非常に手が込んでいておもしろいと感じられるのではないでしょうか。


ただ最大のデメリットは分母(その作品を手にとってくれる可能性のある人)が最初の作品のファン以上には増えないということでしょう。

ドラマ・アニメ→映画にもたまにありますが、トランスメディア作品の場合、一見さんお断りな作品にならざるを得ません。
おまけに映画も作り、将来増えるであろうファンに向けてのゲームまで制作する。
非常に高額な投資になる上、映画が失敗すれば同時にそれ以降の作品も失敗します。


それだけトランスメディアは危険な挑戦です。


トランスメディアではないですが、その危険性を体現してしまった作品があります。

スクエア・エニックスから発売されているキングダムハーツシリーズ。(僕は好きですよ)
あの作品は多くの機種から続編を出しています。
1   →PS2
CoM   →GBA
2    →PS2
358/2   →DS
BbS →PSP
Coded   →モバイルアプリ
3D →3DS

略記で申し訳ないですが、これらの作品は別の機種から出ているにも関わらず、全て別のシナリオです。


つまり新作をやる(理解する)ためには全てのゲーム機を所持しなければいけません。

この作品だけをやるためだけに新機種を購入する人は極めて少数でしょう。売上を見ると少しずつ減少傾向にあるようです。

そして分母、つまりファン層は「1をプレイした人以上には絶対に増えない」ことがかなりリスキーです。3DSは持ってるけどKHシリーズやったことないから買わないという人が多数発生してしまいます。

その作品がとった対処法としては
①当時最も高性能な機種で全ての作品リメイクする。
②旧作のあらすじ(もはやネタバレですが)を新作のデータベースに収録する
などの苦肉の策で、なんとかユーザーについてきてもらうしかありません。

②なんかは過去作やる気を一気に削いだりしますが・・・

①も「なんで最初から同一機種で全部出さなかった?」という非難を生みかねません。


ゲームという枠を出ないため、トランスメディアではありませんが、トランスメディアの危険性をよく示している例だと思います。




長くなりましたが、アサシンクリードシリーズが今後どういった方向に進むのか、非常に楽しみな作品です。