実は占いに行く前にも波乱万丈で家業のことでいろいろあったんですが
26歳の時インテリアコーディネーターの資格を取得した。
もうめっちゃ勉強した。

その時仲良くしてくれてた男性が某ハウスメーカーの請け負いの設計士を家業でしていて
将来一緒に仕事したいから頑張って!と応援してくれてて
資格を無事取れた時、男友達や、後輩を呼んでお祝いしてくれて、
今、久しぶりに思い出しても、すごく嬉しかった。

それで、私も家業でインテリアの仕事をしてはいたんですけど
内装材に限られているし、
ハウスメーカーに紹介するにはもっと経験があった方がいいから、どこかに就職して経験値を増やしたらどうかとアドバイスをもらった。
そして、ちょうどすっごく素敵な会社をインターネットで見つけた。
一大決心で家族に打ち明けて、
なんとか納得してもらった。
大きな都市設計なども手掛けていて
扱ってる物件が高級デザイナーズで、私にとって夢のような空間が展開されていて、もうここに絶対入りたい!と思った。
そして、一次試験の時
来てる面々が、なんかすごそうな模型を持って来てたり
オシャレなデキそうな人たちばかりで

面接に挑んだものの
特別武器のない私は、
なんか面接でニコニコ聞いてくれてるけど
無理かもしんない、と少し弱気になった。
でも、絶対入社したい!という想いは強かったのです。
毎日、月に祈り、
連絡がなかなか無かったので、自分から連絡もした。
すると、社長が忙しくてまだ決めきれないと。
そして、3週間ほどして一次面接通過の知らせがきた。
多分、私の想いの強さで粘り勝ちしたと思う。笑
そして、2次面接も少し厳しい質問はあったけど無事通過。
そして、最終の社長面接。
堀江にある自社ビルの本社で
後に知ったけど、母体は有名アーティストが所属する音楽会社で、
想像以上に大きなグループ会社の不動産部門だった。
どうりで、筆記試験では◯◯(アーティスト名)のヒット曲といえば、次のうちどれか、
みたいな問題があった。笑
ガラス張りの会議室で待っていると
元モデル?って感じのすらーっとした細身のデニムに40歳くらいの綺麗なロングヘアーの女性が髪をかきあげて
(ヘアスタイルは違うけど、ヴィクトリア ベッカムに似た感じ。)
バーキンを机の上にボンっと置いて会議室の中に入ってきた。
オーラに圧倒される…
かっこいい女社長は首を傾げながら、タバコに火をつけられ、面接が始まる。
面接でタバコか…と、もう私の常識の範疇を超えてる
インテリアコーディネーターも取得していることや、
ショールームのコーディネートをしたいこと、
こういうビジョンがある、
こんなことに携わりたいなど、話した。
すると、その女社長は鋭く突っ込んだ。
「いや〜、タツミさんの言ってることは結局夢物語であって、実際この会社で何ができんの?」と言われた。
ちーーん。
いや、ごもっとも
「即戦力になれるということを考えれば、経験も積み上げてきた、得意な営業かと思います。」
と、答えた。
「そうだな、じゃあ設計チームではなく不動産営業から経験積んでもらいます。」
という話になった。
後から知ったけど、
ショールームのコーディネートとか
カッシーナやアルフレックスの会社に丸々委託してたし、
設計士も森田◯道さんや、安藤◯雄先生とかにお願いしてるし、
面接でよくあんなこと言ったわと、少し恥ずかしくもなったけど
憧れの会社に入社できて、オシャレなオフィスで働けて、
案内する物件はどれも凄くて
毎日ワクワクした。
もう、『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイくらいのウキウキさ。
最初に仲良くなったのは
歳下の先輩シブタニちゃん。
好きなものの共通項とかあったし、すごく助けてくれた。
しかし、
めっちゃ入社順を大切にする会社で
妙な体育会系。
最後に入社したものが、(私ね。)
お客様のお茶汲みや毎朝みんなにコーヒーを持って行くシステムで、
(全員のミルク・砂糖のありなしの好みが給湯室に張られていた。)
お客様がお菓子をくれた日にゃあ、
入社順に選んで取っていってもらうから
「どれにします?」
と、ひとりひとり聞いて回って
営業に出てて誰かいないと、なかなか進まないっていう悲劇
その上、
「今、入社したタツミさんってさぁ、高くつきそうな女だよね〜。」って、
経理のUちゃんが言ってたよー
と、直属の先輩に言われ
そんな、大したブランドも身につけてないアタスが
全身ブランドのUさんに言われてると知り
あはーん。
て感じだったけど、
実は笑いを秘めているキャラも理解され
みんな仲良くなってほとんど毎日
男女交えて堀江界隈に飲みに行った。
実は、社員同士プライベートで会うのが会社では禁止だったのでこっそりと。
どうも、アーティストの噂話をしないようにということらしかった。
普段厳しい上司が
エレベーターフロアで会った時
キラっとした笑顔で
「あっ、そうだタツミさん、頑張ってくれてるから今回の昇給プラス◯◯しといたから。」
と、言葉を残し、すーーっとエレベーターに消えていったとき、
ここでアピっときたかった上司の可愛さと、
予想以上の昇級に
私いい感じじゃね?と、喜んだし、
仕事ってマジで楽しいわ!と、
毎日出勤するのが嬉しかった。
もう、漫画級に順調ですよ
と、思ってた。
しかーし、そうは問屋がおろさねー。
1年ほどでその日々は幕を閉じ
牢獄のような日々が始まることとなった。
これが、開眼へと続く…




