4月の東京は…(上)
発売日7/1
ハル
オススメ度★★★★★

アメリカ育ちの和真は初恋の人がいた東京に就職で戻ってきた。中学生の頃一年間だけ住んでいた東京。そこで初恋の人、蓮に出会った。

入社して10年ぶりに、デザインチームのリーダーとして働いている蓮と再会して。ずっと会いたくて会いたくて蓮を探していた和真。再会した蓮は相変わらず綺麗で、でも名字が変わっていて少し距離があった。

中学生の頃日本に来たばかりの和真が抱えていた悩みと蓮と出会って一緒に過ごすうちに芽生えた想い、中三のあの空白の1ヶ月、和真だけが知らない悲しい過去があって。

蓮は自分のせいで和真を命の危険にさらしてしまい、もう会えない会ってはいけない、でももう一度和真に会いたい真っ直ぐなその思いだけが蓮の全てで。

和真と再会して一緒に過ごす時間が増えて抑えていた気持ちが溢れそうになる蓮。近くにいるのに本当の想いを伝えられずすれ違いながらも太陽のように暖かい和真の優しさにまた触れた蓮は。

中3のあの出来事の後会えなくなってしまった二人。また会いたいそれぞれが再会を目標にしていたこと。二人の出会いから社会人になった現在の二人、そして過去の出来事が交差していて。中学生の蓮の辛く苦しい決断と行動力に涙してしまいました。何度も読み返したい素敵な作品です。下巻の発売が今から楽しみです。