今年もシーズンオフのマシンメンテで大忙し😂

さばいてもさばいても溜まっていきます・・

最近はサーキットと関係ないライダーさんからのご依頼も多いんですが結構驚く状態になってる車両もちらほら。。

RSGでは前後オーバーホールの場合は、作業前の状況を知るために、近くのテストコース(ただのワインディングです・笑)をインストチーフの東野か校長皆木が軽く走らせるのですが、5台に1台位「なにこれ~っ!」ていう車両があります

最近あったのはこの前後オーリンズの緑色の格好いいバイク☝️

 

コーナー進入でフロントの動きが悪く舵も入らないし、荷重も掛からない。。

リアタイヤだけで走ってるようで向きが変わりません。

本来とても乗りやすいZXRが全然楽しく走れない・・😢

前後のサスペンション共に問題がありそうですが、古い正立オーリンズは時々、ある不具合が出るので、もしやと分解すると・・やはり。。

 

 
 

写真の筒状の部品に減衰(ダンパー)を調整するニードルが入っていますが、本来下の写真のように分解するとスプリングの力で外に押し出されてくるはずなのが噛み込んで出てきません😰

調整時に締めすぎでしまったのが原因です。これでは動きが悪くて当然。

最強から30クリックも戻してありましたから、前オーナーは動きをよくしようとして調整したんでしょうね。。しかし実は最強で固定されているのて何も変わらなかったはずです。 

(最近の正立オーリンズはこれが起こらないようになっています)


現ライダーさんは買ったときからのものなので「こんなもの」と思って乗っていたようです😂

更にリアサスの窒素がかなり減っていたのと、オーリンズ取り付け時の全長も短くセットされていたので益々リア下がりの状態になっていて、僕らの感覚では気持ちよくコーナーリング出来ない状態でした。


作業を終えて試走と軽くリセッティングするとバッチリ普通のZXRに戻りました😁

(オーリンズの分普通以上か?!)

ライダーさんも帰り道でその激変に驚いていましたが、それが普通ですから!笑


実はこれが問題だと僕らは思っています。

一般のライダーさんは、ちょっとだけ「??」があったとしても「こんなものなんだ。。」と思って気にせず乗っていますよね。

もしそれを「ちゃんとした状態」に戻してあげても「その差が分からない」のであれば、やる意味は半減ですが(分からなくても結局いい乗り方が出来るようになりますが・・)、僕らが「えっなにこれ!」と感じるバイクを直してあげると、ライダーさんも確実に分かります。

「あれが普通だと思ってたけど、違ったんですね。。」と。

ちゃんとしたバイクに乗ればもっと楽しかっただろうし、上達も出来たのに・・と思うわけです😢


社外のサスペンションは『単体としてはとてもいい』ですが、メーカー出荷時の車体ジオメトリー(バイクの動きを左右する様々な寸法や角度なと)や乗り手の体重やレベルを把握して取り付け&セットをしないと、乗り心地(クッション性)は間違いなくよくなっても、ノーマルよりコーナーリングしにくい状態になっている事がよくあります。


オートバイは感性で乗る乗り物です。

ちゃんとしていない状態のバイクでは、ちゃんとした走りが出来るわけがありません。

ライダーの感性をなめてはいけないと僕は思っています。

実はライダーは皆凄いんですよ笑

楽しいバイクで末長く楽しく走ってください😁

 


 

★ライダー松本龍真&YAMNAKA号