【復習】
(7/3)悲しむ前に
相模川の橋供養の帰路、落馬した頼朝(大泉洋)は意識を失ったまま年を越しても、一向に回復の兆しは見られなかった。
ポスト頼朝を巡って、各人各様の思惑が入り乱れ、あちこちに亀裂が生じ始めようとしていた。そんな中、義時(小栗旬)は頼家(金子大地)による後継準備を着々と進めていた。
一方、比企一族の台頭が気に入らないりく(宮沢りえ)は夫・北条時政(坂東彌十郎)を煽って、婿の阿野全成(新納慎也)を次の鎌倉殿に据え、娘・実衣(宮澤エマ)を御台所とすることで北条の地位を保とうとする。
政子(小池栄子)の懸命な看病も虚しく頼朝は逝った。
このままでは鎌倉が分裂してしまう。そうなってからでは遅い。時を天下草創の前に戻してはいけない。そう案じた義時は政子に、悲しむ前に御台所としての決断を迫る。かくして、頼家の鎌倉殿継承が決まった。
裏切り者。義時と政子の決断は、時政とりくになじられ、実衣との間にも亀裂を生じる。
北条なくして鎌倉殿なし。時政はそういうが、鎌倉殿あってこその北条なのだ。兄・宗時(片岡愛之助)との誓いを義時は思い出していた。
義時は頼家の鎌倉殿就任を見届けたら、伊豆に退隠すると、政子に打ち明けるが、政子はじぶんと頼家を助けて欲しいと、義時に懇願するのだった。
(7/17)鎌倉殿と13人
頼朝の死は後鳥羽上皇(尾上松也)の耳にも届いていた。若い頼家が頼朝の後継者になると知った上皇はおもしろくなるとほくそ笑んだ。
頼家は施政方針演説で、縁戚だからといって、北条や比企を特別扱いすることはないと宣言して、時政や比企能員(佐藤二朗)を怒らせる。しかし、政子は頼家が梶原景時(中村獅童)を重用しているようだと聞いて安堵する。景時には私信がなく、頼朝にも厚い信頼を寄せられていたことを知っていたからである。
その頃、実衣(宮澤エマ)が畠山重忠(中川大志)の紹介で都帰りの結城朝光(高橋侃)に琵琶を習い始める。
頼家のまわりには若手の側近候補が集められ、三善康信(小林隆)による裁判官養成講座や平知康(矢柴俊博)による蹴鞠講習会が開かれていた。
何かにつけ、父・頼朝と比較され、積もる案件に苦悩する頼家を見て、義時は景時と文官四人による鎌倉殿・輔弼体制=五人衆を構想する。しかし、時政や能員ら御家人たちの思惑が絡みあって、五人衆は十三人にまで膨らんでしまう。
大江広元(栗原英雄)、三善康信、中原親能(川島潤哉)、二階堂行政(野仲イサオ)、北条時政、三浦義澄(佐藤B作)、和田義盛(横田栄司)、足立遠元(大野泰広)、比企能員、安達盛長(野添義弘)、八田知家(市原隼人)、梶原景時、そして江間義時。
かくして、頼家を補佐する、十三人の宿老が定まった。
しかし、これに激しく反発する頼家は、六人の若い御家人たち、すなわち、小笠原長経(西村成忠)、比企宗朝(kaito)、比企時員(成田瑛基)、中野能成(歩夢)、北条時連(瀬戸康史)、江間頼時(坂口健太郎をみなに紹介する。
頼家は自ら選抜したこの六人とともに政治を行うと宣言する。
(7/24)名刀の主
各自がじぶんの都合で勝手気ままなことをいい、まとまらない十三人の宿老たち。景時は苦虫を噛み潰す。しかし、景時に対する、政子の信頼は揺るがない。
結城朝光が「忠臣は二君に仕えず」とうっかり口を滑らしたことが善児(梶原善)を通じ、景時の耳に入り、謀反の疑いをかけられる。それを聞いた実衣は朝光を救おうと心に誓う。
頼家は安達景盛(新名基浩)の妻・ゆう(大部恵理子)と浮気していたばかりか、景盛に妻をよこせという。これを景時から聞いた政子は激怒する。
景時は謀反の嫌疑がかかった朝光を死罪にすべしと主張する。しかし、このことが景時に対する、御家人たちの不満を爆発させる。景時を失脚させたい、三浦義村(山本耕史)の暗躍で景時弾劾の署名運動が広がる。
果たして、頼家は景時への弾劾を取り上げる。
この騒動は京都にいる上皇の耳にも届いていた。景時の評判を聞いた上皇は、じぶんのもとへ来ないかと景時を誘う。
刀の切れ味は持ち主次第で、名刀にもナマクラにもなる。景時は悔しさを滲ませて、義時に心中を明かした。
景時は置き土産と称して、善児を義時に託し、上皇の誘いがあったことを明かした上で鎌倉を去った。義時の差図で、追討軍がすみやかに後を追った。
なお、景時のほか、中原親能がこの回で十三人から退場している。残りの宿老は十一人。
(7/31)ままならぬ玉
鎌倉に賭けた男の末路は一族そろって討ち死にし、梶原一族の首が頼家の前に並んでいた。頼家は自らの強力な藩屏たりえた景時を救えなかったばかりか、争臣を失ったことでいよいよ孤立の道を突き進んでいくことになる。
善児は義時に目通りすると、じぶんが育ててきたトウ(山本千尋)を引き合わせる。義時は兄・宗時を殺したのが善児だとはまだ気づいていない。
三浦義澄、安達盛長の二人がつぎつぎと逝き、残る宿老は九人となる。
そんな折、御台所(鎌倉殿の正妻)のつつじ(北香那)が頼家の次男・善哉(後の公暁)を出産する。
比企氏をライバル視し、何としても幕府内の主導権を我が手にしたい時政とりくの夫婦は婿の阿野全成に、頼家の呪詛を依頼する。
頼家は耳の痛いことばかりいう頼時を六人衆から外し、ますます我が道を行こうとする。
建仁二年(1202)七月、頼家は征夷大将軍に任じられた。
蹴鞠の玉のように、ままならない己の運命に懊悩する頼家はある晩、苦しい胸の内を義時と全成に打ち明けるのだった。
※()内はキャスト。敬称略
■「通称&年齢(数え)」つき配役表(敬称略)
〇義時をめぐる人びと 主人公・義時との関係
★江間「小四郎」義時(38):小栗旬 (本人)
江間「太郎」頼(泰)時(18):坂口健太郎 嫡男
比奈(-):堀田真由 正妻(比企氏)
善児(-):梶原善 ※義時の家来
トウ(-):山本千尋
★北条「四郎」時政(63):坂東彌十郎 実父
りく(-):宮沢りえ 継母(牧の方)
北条「五郎」時連(26):瀬戸康史 異母弟
実衣(-):宮澤エマ 実妹(阿波局)
「悪禅師」阿野全成(48):新納慎也 義兄
ちえ(-):福田愛依 異母妹 ※畠山重忠の妻
畠山「次郎」重忠(37):中川大志 義弟
○鎌倉殿をめぐる人びと
■「鎌倉殿」源頼朝(-):大泉洋 ※享年53(1199)
北条政子(44):小池栄子
源頼家(19):金子大地
一幡(3):佐野仁音
千幡(9):●※後の源実朝
つつじ(-):北香那 ※頼家の正室
せつ(-):山谷花純 ※能員の娘、頼家の側室(若狭局)
〇梶原景時をめぐる人びと
★梶原「平三」景時(-):中村獅童
梶原「源太」景季(39):柾木玲弥
〇比企一族
★比企「藤四郎」能員(-):佐藤二朗 ※比企尼の甥、猶子
道(-):堀内敬子 ※能員の妻
比企「三郎」宗朝(-):kaito
比企「弥四郎」時員(-):成田瑛基
☆安達「藤九郎」盛長(66):野添義弘 ※比企尼の娘(長女)婿
安達「弥九郎」景盛(-):新名基浩
ゆう(-):大部恵理子
〇三浦党の人びと
☆三浦「介」義澄(74):佐藤B作
三浦「平六」義村(-):山本耕史
「駿河次郎」泰村(-):● ※義村の次男
初(-):福地桃子 ※泰時の妻
★和田「小太郎」義盛(54):横田栄司
〇御家人たち
仁田「四郎」忠常(34):高岸宏行(ティモンディ)
土肥「次郎」実平(-):阿南健治
☆足立「右馬允」遠元(-):大野泰広
千葉「介」常胤(83):岡本信人
☆八田「四郎」知家(-):市原隼人
小山「小四郎」朝政(-):中村敦
結城「七郎」朝光(34):高橋侃 ※小山朝政の弟
☆大江広元(53):栗原英雄 ※中原親能の弟か?
☆中原親能(58):川島潤哉
☆二階堂行政(-):野仲イサオ ※頼朝の從叔父
☆三善康信(61):小林隆 ※頼朝の乳母の甥
小笠原「弥太郎」長経(-)西村成忠
中野「五郎」能成(-):歩夢
○宮廷の人びと
★後鳥羽上皇(21):尾上松也
土御門天皇(6):●
○その他の人びと
文覚(62):市川猿之助
慈円(46):● ※九条兼実の実弟
鶴丸(-):きづき
陳和卿(-):テイ龍進
※()内は梶原景時没落時(正治二年)の年齢
※「」内は通称等。●印はキャスト未定(または不明)
※★は義時とそのライバル(後半各パートのラスボス)になると思われる人物
※☆は13人の宿老(義時とそのライバルをのぞく)
※登場し(てい)ない人物も含まれています(期待値込)