道の駅日和佐から海岸線沿いに45分ほど走って
道の駅宍喰温泉(ししくいおんせん)にやってきました。
海南町(旧宍喰町)は徳島県の最南端に位置し、高知県との県境がすぐ近くです。
太平洋に臨む 「室戸阿南海岸国定公園」内にあり、シーカヤックやサップ、ダイビングやサーフィンなどのマリンスポーツが盛んな地域です。
特にサーフィンについては、近畿地方在住者にとってのメッカなのだそうです。
”宍喰温泉” の名前の通り昔はこの道の駅に温泉施設があったのですが、2008年にボイラーが故障し、交換費用が工面できず閉鎖、解体されました。
現在は、隣接する ”ホテルリビエラししくい” にオーシャンビューの大浴場があり、その温泉を利用してもらっているようです。
これが道の駅に隣接する ”ホテルリビエラししくい” で、1階にフロントとレストラン、2階に大浴場やジャグジー、サウナなどがあります。
そしてこんな垂れ幕がありました。
[世界初]が走る町。DMV本格営業運行開始(2021年12月25日) と書かれています。
”DMV” というのは ”Dual Mode Vehcle” の略で、バスにも鉄道にもなる交通機関です。
それがここ宍喰を中心として運行されています。
道の駅の目の前にDMVの停留所があるのですが、この日は実物を見れなかったのでパンフレットから写真をお借りしました。
このDMVの車両はもともとマイクロバスだったのを改造されたそうで、車体の前方のボンネットと、後方のトランクルームに鉄道用の鉄車輪を収納しています。
レール上を走る時はその鉄車輪を出して鉄道モードに切り替えるのですが、その時間はわずか15秒しかかからないそうです。
ちなみにDMVの運転手さんは、「中型二種自動車運転免許」のほかに鉄道運転用の「動力車操縦者運転免許」の二つが必要なのだそうです。
この地図がその運行路線図で、青い線が ”バスモード” で走る区間、緑の鉄道線が ”鉄道モード” で走る区間です。
更に赤い線が伸びていますが、土日祝日のみ1日一往復で室戸岬方面へ運行しています。
道の駅へ戻って中に入ってみましょう。
入り口を入ると、大きな鉄道ジオラマが目に飛び込んできました。
DMVのジオラマかと思ったのですが、走っているのは普通の鉄道車両でした。
左手に ”観光案内所” があって、職員の方が常駐されています。
まっすぐ進むと、”すぎのこ市場” という産直市場です。
売り場はあまり広くなく、並んでいる商品も限定的です。
正面から入って右奥には土産物コーナーがあり、DMVグッツも販売されています。
2階にイートインスペースがあるようですが、道の駅としては小規模でこじんまりといった印象でした。
駐車場に戻ると、隣に停まっていた大型バイクのオジサンが私の車のナンバーを見て話しかけてきました。
「九州から来たの?」
阿南市に住んでいる方で、娘さんが熊本にいて九州にはたまに行くとのこと。
この日は晩酌用に刺身をここまで買いに来たのだそうです。
道の駅日和佐で今朝出会ったキャンピングカーのオジサンと同じくこの方も私と同世代です。
「2025年問題」というのがあります。
今年、団塊の世代が全員75歳を超え、後期高齢者が5人に1人の割合になってしまうことです。
実は私もその当事者のひとりなのですが、同年代のかたが大型バイクを乗り回したりキャンピングカーで全国を旅しておられるのを見ると、ちょっと元気をもらった気がしました。