馬鹿な政治家の肩を持つつもりはないが、子供がいる人には子供がいない人の気持ちは絶対にわからないので、親になった人が親にならなかった人を誤解したり批判するのは、正直なところ、仕方がないんじゃないかと思う。

 

*************************

 

「この頃、子どもを産まない方が幸せじゃないかと、勝手なことを考える人がいる」

 

とはいえ、自民党の二階俊博幹事長、この発言はまずかった。思うのは自由だが口に出してはいけない。多くの人を敵に回すことになる。実際に、総理大臣の阿部晋三氏には子供がいない。二階氏はそこまで深く考えずにポロっと言ってしまったのだろう。

 

私も子供がいない。妊娠したことも、産んだことも、育てたこともない。二回も結婚したのに。努力したけど妊娠できなかった。初婚と再婚の間の独身期間に「もう夫なんていらないから自分ひとりで産んで育てよう。」と思い、妊娠しようと頑張ったが努力は報われなかった。42歳の時に子宮ガン検診を受けたら、無排卵性月経と判明した。妊娠しようと頑張った努力、妊娠しないように避妊した努力、共に無駄だったと知って愕然とした。

 

子供を産んだ女性は子供を産まなかった女性に対して以下のようなシビアな思い込みがある。

 

● 母になれた女性は、母になれなかった女性より漠然と『偉い』と思っている。これは結婚にも共通する。結婚した人は、結婚しなかった人より『偉い』と思っているのと同じだ。

 

● 子育て経験のある女性は、子育て経験のない女性より『人として成長した』と思っている。

 

● 子供を持つことを選んだ女性は、子供がいない女性を見ると『持たない選択をした』と思いがちだ。欲しかったけど授からなかったところに思いが行かない。

 

● 子供を作った女性は、国民として子孫繁栄の責任を果たしたと考える。目の前にいる女性に子供がいないと、責任回避の非国民という目で見る。

 

以上、痛烈な指摘はこのぐらいにしておこう。全国のママさん連合からバッシングに合いたくない。子供がいる女性は別に毎日そんなことを考えながら暮らしているわけではないが、潜在意識のどこかにすり込まれている可能性がある。

 

例えば、今からもう15年以上前になるが、私の姉が5歳の息子の頭を思い切り叩くのを見てしまい「叩く必要はないんじゃない?」と言ったら「子供も産んだことがない半人前の女から子育てについて意見を言われたくない!」と罵倒されたことがあった。

 

こんなこともあった。女性ばかりの食事会に行った時のこと。誰かが私に「どうやったらいつもスタイルをキープしたままでいられるの?」と質問した。42歳にしてはスタイルが良い方だった。すると別の女性がこう言った。「だって彼女は出産経験がないから、身体の線が崩れない!私たちは自分の身体を犠牲にして人間を二人も三人も産んだのよ。この歳になったら太って当然!」確かにそれは大いにあると思う。でも体型維持をするために日頃から努力していることも確か。

 

二階氏を弁護する気はないが、彼の発言も、これらの女性たちの発言も、致し方のないことだと思い責める気になれない。私だって、子供がいる女性の気持ちがわからない。私の姉の末っ子が高校1年生なんだけど、姉が頻繁に「あと3年で子育て卒業!母親業から解放される!」と3年後を心待ちにしている様子で言うもんだから、「子育てに卒業とか、あるの?子供って何歳になっても一生母にとっては子供でしょ?18歳になったら子供の心配しなくていいの?」と疑問に感じてしまう。

 

結局のところ、なんでも自分で経験してみないことには本当のところはわからないということに尽きる。最後に、子供が欲しかったけど出来なくて諦めた女性を代表して、子供のいる女性にお願いがある。結婚して数年経つのにまだ子供がいない女性に会った時、こう言わないであげて欲しい。

 

「早く作った方がいいわよ。いつまでも新婚気分かもしれないけど、歳いくと妊娠できなくなるわよ。」

 

"What are you waiting for?"

(何を待っているの?→早く作りなさい!)