先日ぼくに「臨死体験」とか怖いことを教えてくれた友達が、幽霊の正体について熱く語ってくれたので、憶えてる限りお話ししたいと思います。

「まず、これは仮説だと断っておくけど…」という前置きで話が始まりました。



友達:幽霊の正体は今の科学では観測できない気体みたいなものだ。分子とか原子とかくらい超細かいやつ。で、それは土とか木とか自然のものにくっついて留まってる。都会より田舎のほうが心霊スポットが多いのは、その気体は自然物と相性が良くて、人工物ばっかりの都会ではうまく留まれないんだと思う。俺は人が死んだとき「21グラム」軽くなるというのはそれのことだと思う。
めったに人が近寄らないところ、使われてないトンネルとか病院とか山奥とかが心霊スポットになるのは、空気が静まっているからやはり留まりやすいんだろう。そして人が近寄らない場所ということは、殺人や自殺するには都合がいいから、そこで過去になにかあったんだろう。恨みや無念をもって死んだから、そういうところで出る幽霊は怖い感じなんだ。
「幽霊」と言ったけど、正確には幽霊という存在はいない。それは例の気体だ。それに触れると、それを残した人の何かしらの意識とか記憶みたいなものを見てしまうんだと思う。それはその人自身の姿だったり、最期に見た光景だったり、思い出だったりするのかも知れない。でもそれは死んだ人が見せているんじゃなく、その気体に触れたために起こる現象だ。怖がらなくていい。
その気体は観測できないくらい細かい粒子だから、恐らく直接脳に浸透して、ありえないものを実際見たかのように錯覚してしまう。山にいたのに気づいたらぜんぜん別の場所にいたとか、急に女が現れたとか、それは幻覚のようなものなんだ。実際には瞬間移動したわけでも、女が現れたわけでもない。脳が見せた錯覚だ。
「千里眼」というのがあるけど、海外では警察の捜査にも参加して実績をあげてるやつだ。あれもそれで説明がつくよな。千里眼はその気体と相性がいいんだ。その現象をある程度コントロールできてる。ウソみたいだと思ってたけど、それならあり得る。
さっき怖がらなくていい、と言ったけど、怖いこともあるな。急にわけのわからない幻覚を見たら、混乱してその後の生活に支障が出たり、トラウマになってしまう人もいるだろう。もっと悪いのは幻覚にとらわれて正気を失ってしまうことだ。いわゆる「霊に憑かれた」状態だ。ある種の精神病患者と同じ状態なわけだから命に関わる。これを解放してやれるとしたら、精神科医、臨床心理士みたいな人たちだろうな。いわゆる「徐霊」だ。
つまり、幽霊はいない。安心しろ。

ぼく:あんしん?