何年か前に、ちょっと霊感のある、とある知り合いが私に言った。
「noraさんは、明るくて、パッと花が咲いたような人ですね。でもなぜだろう、茎が見えないんです」
ちょっと驚いてしまった。
自分の人生を、ぴったり当てられたような気がしたから。
この人は、私の背景なんて何も知らないのに。
トッピングだけ上手くまとまって小綺麗に見えるけど、首から下は不安定で、地に根を張ってなさそうなところを、見抜かれてしまったような気がした。
昔から、何の悩みもなさそうとか、幸せそう、楽しそう、そう言われることが多かった。
中身は全然違うのに。
どっちかと言うと、子ども時代からハードモードな人生だったのに。
辛くても、嫌でも、ヘラヘラ笑う癖があるからかもしれない。
その分、落ちる時にはどこまでも掘る。
メンヘラになりやすい。
そんな私も、現夫の存在でかなり普通の人になれた。
もっと若い頃にこの人と知り合っていたら、何の陰もない人生を送れていたのかな。
この前、現夫に訊いてみた。
「私の好きなところってなに?」
「天真爛漫なところ」
何年か前に訊いた時は、全部だよ〜とか、顔と体とか、茶化した答えだったけれど。
新しい言葉だった。
犬と暮らす私と同居するようになって、そういう風に見えたのかもしれない。
ハイジっぽいらしい。
確かにあの暮らしは理想だ。
wi-fiさえあればオッケー。