私が戦争と同時に原爆を知ったのは、今は亡き、大好きだった母方の祖母に連れられ、毎年泊まりに出かけていた”梨平”という場所ででした。

今はダムに沈んでしまった村ですから、跡形もありません。


まだ雪が残る初春には山菜取りへ、夏は川で真っ黒になりながら泳ぎ、冬はソリで遊びました。


泊まりに行っていたのは、祖母の妹の家で、お店を経営している大きな屋敷でした。

ただし、お手洗いは屋敷の外にあり、その先にはお墓がある。夜は真っ暗で何かしら恐怖を感ずる・・・・そんな大田舎。


マンガを読み始めるようになったのは、小学2年生頃だったでしょうか。


親戚中が集まってくるため、前に泊まった子供たちの忘れ物だったのでしょう。

「はだしのゲン」が6冊ほど置いておありました。

後にも先にもこのマンガを手に取り、読んだのはその時限りです。

連泊しても3日ほどの間でした。

ほとんど毎日を外で過ごしていた”おサル”のような子供でしたから、そのマンガも一日2時間くらい集中して読んだのみ。全巻は無かったように記憶しています。


悲惨極まりない内容でした。

マンガの画を触ることさえ拒んでしまったことを覚えています。


その後、夏の読書感想文として提出する本はほぼ毎年、監修を変え、「アンネの日記」と決まってしまいました。

夏=戦争、蝉の声=戦後、といったイメージが勝手についてしまったのです。

(一度、「悲劇の王女マリーアントワネット」もありましたが。)


なぜ、アンネの日記だったのか?

それは、国籍は別にして、同年代の少女が戦争にさらされてしまった不幸。

それを自分に置き換えてみることが容易に出来たからでしょう。



今朝の8時15分。

「水が飲みたい」「赤いトマトが食べたい」と亡くなっていた方々を想い、

戦没者の霊に黙祷をささげました。


”何があっても戦争があってはいけない”


戦争を経験したことも無ければ、身近な人から戦争の話を聞いたことも無い私です。

たかがマンガ。されど、です。


想像力というのはとても大切だと思います。



今日は息子にちょっと難しい、と思いながらも

トミー・ウンゲラー さく  「オットー 戦火をくぐったテディベア」を読んで寝かしつけました。


中沢 啓治
〔コミック版〕はだしのゲン 全10巻

再度、自分で購入し読み直してみようと思っています。


トミー・ウンゲラー, 鏡 哲生
オットー―戦火をくぐったテディベア

アンネ・フランク, 深町 真理子, Anne Frank
アンネの日記
アンネ フランク, Anne Frank, 深町 真理子
アンネの日記
リチャード テームズ, Richard Tames, 来住 道子
アンネ・フランク―日記とともに生きつづける少女
キャロル・アン・リー, 橘高 弓枝
アンネ・フランク―「隠れ家」で日記を書き続けた少女