吸血鬼！ こうもり少女
東京地方を襲った異常気象の原因を調べるＭＡＣ。「東京上空にフィルターのようなものが出来ているようだ」「しかし何が原因なんでしょう」「マッキー３号で東京上空を飛んで調べるんだ」東京上空に飛ぶ宇宙こうもりの大群を撃墜するＭＡＣ。「これで太陽光線も遮断されることはない」「でも全部退治できたんでしょうか」「大丈夫だ。一匹くらい生き残ってもどうってことない」
トオルとカオルと散歩中に草むらで倒れている娘を見つける百子。「ねえ、しっかりして。どうしたの」「……」「まあ、ひどい傷。歩ける？救急車を呼びましょうか」「歩けます。人を呼ばないでください」「え」「悪い人に追われているんです。居場所がわかると必ず殺されます」「わかったわ。私の家にいらっしゃい。すぐに傷の手当てをしてあげるから」
娘を自分のアパートに連れて行く百子に、あの人は少し変だと思わないかと聞くトオル。「なにが？」「だって、あんな怪我してるのにお医者さん呼ばないでって言ったりしてさ」「さっき言ってたじゃない。悪い人に追われてるんだって」「でも」「トオルちゃん。人を疑ってかかるなんていけないことよ。人は信じあい、助け合わなくちゃいけないのよ」「でも、おねえちゃんも見たでしょう。あの人の傷は火傷だよ」「そうよ。だからどうしたの」「ＭＡＣが東京を襲って来た吸血こうもりを撃滅したばかりなんだよ」「あの人が吸血こうもりだって言うの？」「吸血こうもりの大群はＭＡＣに焼かれて落ちたんだよ」「バカね、トオルちゃん。あの人は人間でしょ。どこに羽根が生えてるの？」「でも」「つまんないことを言うもんじゃないわ」
大分よくなったようねと娘に言う百子。「この分だと一週間くらいで全快ね」「ありがとうございました」「でも全然食べないわね」「すいません。まだ食欲がわかないもので」「ずっと寝てたんじゃしょうがないわね」
トオルとカオルの血を吸う娘。「子供の血はまずいわ」そこに戻って来る百子。「ただいま。あら、トオルちゃんたちも帰ってたの。みんなおなかがすいたでしょう。今すぐ作るから。あら、またあの人食べなかったのかしら。ねえ、そんなことじゃ傷は治らないわよ」「傷はもう治ったの」「なぜご飯を食べないの？」「……」「まさか、あなたが吸血鬼」百子に襲い掛かるトオルとカオル。「あ、何するの」動きの取れなくなった百子を襲う娘。
百子のアパートに行くゲン。「みんな、変わりないだろうね」「……」「百子さんも最近の吸血鬼騒動は知ってるだろう。吸血鬼に襲われた者が吸血鬼になる。町は大変な騒ぎだ。それで百子さんたちにも何か異常がないかと思って来たんだ」「……」「じゃあ、ちゃんと鍵をかけて寝るんだよ」
帰ろうとするゲンに襲い掛かる百子とトオルとカオル。「まさか吸血鬼。ん、そこにいるのは誰だ」窓から逃げる娘。追うゲン。巨大化してバットンとなる娘。ウルトラマンレオに変身するゲン。バットンを斃すウルトラマンレオ。バットンの血清で、百子たちは普通の人間に戻るのであった。