ウルトラマンA 第16話 | ロロモ文庫

ロロモ文庫

いろいろなベスト10や漫画のあらすじやテレビドラマのあらすじや映画のあらすじや川柳やスポーツの結果などを紹介したいと思います。どうぞヨロピク。

夏の怪奇シリーズ 怪談・牛神男

休暇を取って新幹線で郷里の岡山に向かう吉村に話しかける隣席になった高井。「どこまで?」「終点です」「岡山?俺もだよ」「そうですか」「あれ、あんた、TACの人?」「ええ、まあ」「これは面白えや。岡山で大事件発生ですか。超獣?それとも空飛ぶ円盤が出現?」「いやあ、盆なもんで、休暇を取って帰省するんですよ」なんだってと呟く高井。「TACの隊員であるあんたがお盆で帰省する?こいつは滑稽だな。科学の推移を集めてできたTACの人間が、お盆などという古いしきたりを尊重する。こいつは驚き桃の木山椒の木だな」

岡山に着いても調子のいい高井と付き合わされる羽目になり、どこか面白いことはないかと言われ、牛の霊を祀った塚に案内する吉村。「これは鼻ぐりと言いましてね。牛の鼻につける輪なんです」「一体何頭分の鼻ぐりなんだい」「600万頭だそうです」「へえ、600万。しかし空しいね。こうやって祀るくらいなら、最初から食わなきゃいいだろう。殺しといてから祀るなんてインチキ極まるよ」「まあ、そりゃそうだけど、せめてもの心やりというわけでしょう」

俺は牛肉や豚肉は大好きだと言う高井。「だからと言って、牛や豚を可哀そうとは思わんね。こいつらは人類に食われることのみで生存しているんだ」「ところで高井さん、田舎はどこですか」「田舎?俺には田舎なんてない。全国気の向くまま旅してるんだ」「そうですか」「じゃあ、俺は失礼するかな。いやあ、結構な見世物を案内していただいて、ありがとうございました」「どうも」

道端に落ちている鼻ぐりを拾う高井。「記念にもらっとくかな」「それはやめといたほうがいいよ」「え。祟りがあるとでもいうのかね」「そうだ」「何を言ってるんだ、TACの人が。牛どころか散々超獣を殺してきたTACの人が。ん?腕輪にちょうどいいじゃないか」右の腕に鼻ぐりをはめる高井。「あ、いてて」「高井さん、大丈夫ですか」「ううう、なんだか無性に草が食いたくなったぞ」「あ、高井さん、腕が」「あれ、俺は牛じゃないぞ」

牛になってしまい、そして超獣カウラとなる高井。超獣の本体は東京から来た観光客の高井だと竜たちに説明する吉村。「牛の鼻ぐりを盗んで、牛たちの恨みを買ったんです」「そこにヤプールがつけこんだと言うわけか」「超獣の右の腕の鼻ぐりが何よりの証拠です」「この世では科学では解明できないことが沢山ある。牛神の呪いか」ウルトラマンAに変身する北斗と南。カウラの右腕から鼻ぐりをはずすウルトラマンA。元に戻った高井は岡山で百姓をする決意を固めるのであった。