机の上のマンダラ
これは何かというと、
鍋敷きだ。
僕のおばあちゃんがボケる前まで、ひたすら鍋敷きを作っていた時があった。
それこそ何百枚とただ無心に作っていて、
そのころ遊びにいくと、いつも何枚かの鍋敷きをもらっていた。
この鍋敷きはお気に入りの一枚でカラーリングがとてもいい。
ボケはじめる手前あたりの作だ。
まるで、何か違う世界を垣間見ながら作ったかのような原色。
マンダラのようだ。
おばあちゃんはボケた。
僕が遊びにいっても、僕のことが誰だかわからない。
でも、この前帰り際に、
「おばあちゃん、またね。」っていったら、
にこにこしながら、
「また来てや」っていった。
僕が誰かもわからないのに。
なぜか帰りの車の中で涙がでた。

